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  • 2017/9/8

中性脂肪の値が高ければ肝臓にも要注意!?その密接な関係性とは?

中性脂肪

健康診断を受けると中性脂肪と肝臓系の数値が高めな結果。医者からも肝臓には注意するように言われたけど、これらにはどのような関係があるのか?どのような対策をするべきなのか?今回はそんな中性脂肪と肝臓の関係についてご紹介していきます。

1.中性脂肪と肝臓との深い関わり

中性脂肪の値が高い場合、同時に肝臓系の値も高い場合が多くあります。それはお互いが近しい関係にあるため、そのような結果になりやすくなります。ではそもそも中性脂肪とはなんなのか、また、どのような関わりを持っているでしょうか。

1-1.中性脂肪とは?

「中性脂肪」というと、体脂肪や内臓脂肪を想像させ、今や悪者のイメージが強くなっていますね。ですが、1つの成分として捉えると、生命活動のエネルギー源になったり、ホルモンを生成する材料となったりするほか、内臓を守ったり体温を保ったりするのにも使われる重要な物質なんです。

その一方で、中性脂肪が増えすぎると肥満を招き健康への弊害も引き起こします。中性脂肪が多すぎると、「LDLコレステロール(悪玉コレステロール)」を増やし、「HDLコレステロール(善玉コレステロール)」を減らしてしまうからです。結果として、中性脂肪やLDLコレステロールが血管の内壁にへばりついて、動脈硬化、心筋梗塞、狭心症、脳卒中などを起こしやすくしてしまいます。

中性脂肪量の指標

血液中の中性脂肪量は、重篤な症状を起こす前の指標として用いられています。中性脂肪は「トリグリセリド(トリアシルグリセロール)」と呼ばれ、血液検査項目としては「TG」等の記号で表示されています。中性脂肪の正常値は、性別や年齢によって異なりますが、概ね 50~149mg/㎗ とされています。検査結果が150mg/㎗以上となると「脂質異常症(高中性脂肪血症)」とされ、医師の指導や治療が必要になります。

1-2.中性脂肪は肝臓によりコントロールされている

肝臓は、食べ物から摂取された脂肪や体内の脂肪組織から運ばれてくる脂肪、そして肝臓が自ら作り出す脂肪で、常に脂肪が関わる臓器です。中性脂肪は炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素すべてが過剰に摂取されることで中性脂肪に変化します。

この肝臓のおかげで体内に蓄積される中性脂肪の量はコントロールされています。肝臓が胆汁を生成することにより、消化酵素を作り、血中のコレステロール値を調整や、脂質の消化吸収を助けてくれます。

1-3.過剰な中性脂肪と肝臓機能低下が引き起こす負のスパイラル

食事量があまりにも多い場合や、過労や病気などの外的要因によって、肝臓に負担がかかり、機能が低下してしまいます。すると肝臓に運ばれてくる中性脂肪を処理する能力が低下し、中性脂肪がどんどん蓄積されていってしまいます。さらには中性脂肪が蓄積し、肝機能が低下するという、負の連鎖を引き起こしてしまいます。

1-4.中性脂肪の蓄積が引き起こす『脂肪肝』

中性脂肪が肝臓に蓄積されることで脂肪肝という病気を引き起こす原因になります。食事で摂った脂質は、小腸で吸収され肝臓で脂肪酸に分解、また糖質はブドウ糖に分解されて、小腸から吸収された後、肝臓で中性脂肪に変化します。

摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが取れていれば問題ありませんが、脂質や糖質を摂り過ぎていてさらに運動不足の場合には、使いきれなかった脂肪酸やブドウ糖が中性脂肪として肝臓に蓄えられます。

サイレントキラー「脂肪肝」

脂肪肝には、自覚症状がほとんど無いため、サイレントキラーとも呼ばれる病気です。症状としては、脂肪肝になると血中の脂質濃度が上がるため、全身のだるさや肩こり・集中力の欠陥などが現れます。腹部への不快感や疲労感が起こる場合もあります。

最も恐いのは脂肪肝ではなく、脂肪肝に併発される病気にあります。脂肪性肝炎、肝硬変、肝臓がんや慢性すい炎胆石症・胆のう炎、腎臓病などがあり、いずれの病気も、悪化することで命にかかわる可能性があります。

2.中性脂肪を減らす実践すべき4つの方法

中性脂肪を減らすためには生活習慣と食事が大きく関わってきます。その中でも特に実践してほしい方法を5つ挙げてみました。まずはこれらから試してみてくださいね!

2-1.食事は『ゆっくり』かつ『3食をとる』

 

バランスの良い食生活は、肝臓をいたわるために不可欠です。1日3食、腹八分目程度の食事量を規則正しく食べることを意識しましょう。生体リズムを整えることで、肝臓への負担を減らすことが期待できます。

また、早食いも肝臓にダメージを与える行為のひとつ。早食いをして急速に栄養を摂り込むと、血糖値が急上昇し膵臓をはじめ代謝のかなめである肝臓も急ピッチで動かなければならないからです。なるべく時間をかけて食べるようにしましょう。

2-2.飲酒を控える

お酒は「百薬の長」と言われますが、健康的に付き合わなければいけないことは誰でも承知しているはずです。健康、特に肝臓の機能に漠然とした不安を持っている人も少なくありません。肝臓病になると禁酒は避けて通れません。特にアルコール性の肝臓病、ウィルス性肝炎、肝硬変の患者さんは症状が飲酒によって悪化するため、厳禁です。

健康診断などで肝機能を表す数値が高めの方は、お酒の飲み方を見直す必要が大いにあります。まず自分の「お酒の飲み方」を知ることが大切です。人によってお酒の飲み方は色々ですが、例えば次のようなタイプに分けて見直してみると良いでしょう。

・毎日晩酌をする人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・週に1~2日は休肝日を設けましょう

・お酒が好きで、飲む量を減らすのが辛い人・・・ウイスキーや焼酎を薄めて少しずつ飲みましょう

・お酒を飲んでいる雰囲気を味わいたい人・・・・・ノンアルコールのものに少しずつシフトしていきましょう

ちなみに休肝日についてですが、一週間の飲酒回数を減らすことが目的です。休肝日を設けるのには、肝臓の負担を減らすという目的があるのは勿論のことです。

2-3.タバコは禁煙、減煙を

喫煙は肝臓の細胞を傷つけます。肺がんに罹るリスクを高めるだけでなく、肝臓がんのリスクも高めてしまいます。タバコにはタールやニコチンなどの有害物質そのものです。これらの有害物質を解毒する際に肝臓に負担が重くかかります。

肝臓は毛細血管のかたまりですから、タバコの影響を直接受けます。タバコで血管が収縮しているのに、ニコチンやタールを分解しなければならないので肝臓の仕事量は増加し負担が大きくなります。血液の循環が悪くなった結果、十分な量の血液が肝臓に届かないという状態を引き起こします。肝炎や肝硬変を悪化させる引き金になるのです。

まずは薬局などで簡単に手に入るニコチンガムやニコチンパッチを使って禁煙にチャレンジしましょう。また、健康保険を使って禁煙治療を受けることもできます。禁煙外来を受診するか、主治医に相談すると良いでしょう。

2-4.有酸素運動の実践

中性脂肪を落とすための効果的な方法として始めていきたいもののひとつが 有酸素運動です。有酸素運動を日々続けることにより、身体の脂肪の燃焼効率が上がり、中性脂肪の増加を抑える効果が期待できるのはもちろん、現在増加傾向にある場合であってもそれを落としていくことが可能です。

有酸素運動と言っても、激しい運動をしなければならないと言うわけでもなく、時間をかける必要もありません。1日20分程度のウォーキングから始めるだけでも十分に効果が見込めるものです。

3.まとめ