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  • 2017/9/15

脂肪肝の原因は中性脂肪!知っておきたい中性脂肪対策!

中性脂肪

医者から指摘を受けた「脂肪肝」。思い当たる原因はいくつか考えられるのではないでしょうか。食事の取りすぎ、メタボな体、運動不足など・・。今や日本人の4人に1人が脂肪肝といわれており、男性では40歳前後、女性ではそれ以上の中高年者に多くみられます。また、健康診断では約2割の人に「脂肪肝」が認められる、といいます。

多くの人がかかっているこの脂肪肝、放置しておくと深刻な病気を引き起こすため、早めの改善が必要です。脂肪間を解消するためには関わりの深い中性脂肪をコントロールしていく必要があります。今回はそんな中性脂肪と脂肪肝の関係についてお伝えします。

1. 脂肪肝は中性脂肪が肝臓に30%以上蓄積した状態

脂肪肝は肝臓の細胞の中に中性脂肪がたまっている状態です。肝臓の細胞の30%以上が脂肪で占められていることを指します。つまり、中性脂肪の増加こそ脂肪肝の大きな原因のひとつなのです。具体的にその仕組みを見ていきましょう。

1-1. 脂肪肝とは

脂肪肝とは、先述の通り肝臓に中性脂肪がたまっている状態です。肝臓では、エネルギー源として使うために中性脂肪を作り、その一部を肝細胞の中の倉庫に貯めておきます。使うエネルギーに比べて作った中性脂肪が多いと、倉庫からあふれて肝細胞に脂肪となって蓄積し、脂肪肝になります。

つまり、脂肪肝を起こす原因は、中性脂肪の原料となる脂肪や糖分・アルコールなどの摂りすぎです。糖尿病や脂質異常症を合併することがあるので安心はできません。また、脂肪肝自体が悪化し炎症を起こすことがあり、脂肪肝炎といわれる状態に陥ることがあります。脂肪肝は、ほとんど自覚症状がないため、放置されやすく、重大な病気を起こすことも少なくありません。

脂肪肝になると肝機能が低下するため、健康診断などでは肝細胞内に存在する酵素であるALTGPT)、ASTGOT)、γ[ガンマ]-GTPなどの数値に影響が出る場合があります。これらが基準値を超えた場合は、脂肪肝が疑われます。

1-2.中性脂肪とは

中性脂肪の役割は私たち人間にとってのエネルギー源で生命を維持するためにも必要不可欠な要素です。グリセロールと3つの脂肪酸(飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸)が結びついて成立していることからトリグリセリド(TG)とも呼ばれています。しかし食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足によってエネルギーの摂取量>消費量となると、その余剰分が皮下や肝臓などに体脂肪として蓄積されていきます。その蓄積された脂肪こそ中性脂肪です。

1-3.中性脂肪が作られるメカニズム

中性脂肪が作られる仕組みには食事とアルコールが関わっています。

食事

食事による中性脂肪主な原因は糖質と脂質の過剰摂取となります。糖質や脂質は人間の体の中でエネルギーとなる大事な栄養素ではあるのですが、中性脂肪の原料ともなっています。そして体内でエネルギーとして消費しきれなかった糖質と脂質は肝臓に送り込まれ、中性脂肪に変換されます。

アルコール

飲酒によりアルコールを体内に摂り込むとまずは胃や小腸で吸収され90%が肝臓へと運ばれます。肝臓ではADH(アルコール脱水素酵素)と呼ばれる酵素がアルコールと分解し、アセトアルデヒドという有害な物質を生成。次にALDH(アルデヒド脱水素酵素)がアセトアルデヒドを無害な酢酸へと分解します。

こうして分解された酢酸は体内をゆっくりと巡り、水と二酸化炭素に分解され対外へと排出されていくのです。問題なのはこのアセトアルデヒド。アセトアルデヒドは肝臓内で中性脂肪の原料ともなる脂肪酸の生成を促し、さらには脂肪分解を抑制しています。そのため、アルコールを多量に飲むことで中性脂肪が合成、蓄積されていってしまいます。

2.脂肪肝が病気を引き起こす

肝臓は沈黙の臓器と言われているように、脂肪肝になった場合でも痛みなどの自覚症状がありません。そのため、放置されがちですが、恐いのはその先の病気です。脂肪肝は糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞など様々病気を引き起こす可能性がありますが、特に併発しやすいのが肝がんです。

肝がんはがんのなかでも男性で4位、女性では5位になるほど発症率の高いがんです。多くはウイルス性肝炎により発症すると言われていますが、近年は脂肪肝から肝がんに発展する人が増えてきています。肝がんの生存率は最も軽度なステージIでも49.8%と半分を下回っているため非常に危険ながんとされています。

3.脂肪肝解消のために中性脂肪を下げましょう

中性脂肪値が上がる原因は主に、エネルギー摂取量>消費量となってしまっている生活習慣にあります。このような生活を送っていないか、もう一度見直してみましょう。

3-1.脂質や炭水化物に注意

中性脂肪は、脂質はもちろんのことですが、炭水化物(糖質)を体内で分解する際にも肝臓で産生されます。動物性脂肪(脂身、加工肉食品、チーズ、バターなど)やデンプン(ご飯、パン、麺類、イモなど)、糖類(砂糖、果糖など)を摂取しすぎないことが大切です。特に砂糖は体内での分解吸収がデンプンなどに比べて早く中性脂肪値も上がりやすいため、甘いものをよく摂る方はご注意を。

3-2.飲酒を控える

アルコール摂取によって中性脂肪値が上昇するのは、アルコール飲料に糖質が含まれているものが多いためです。しかし、実はアルコールを肝臓で分解する過程で、中性脂肪の合成を促す酵素が一緒に発生しているのです。また、アルコール摂取により食欲増進作用が働き、必要以上に食べてしまいがちになるのも原因の一つです。

外食などの料理の食事は喉が渇きやすく、飲酒量も増えがちですので要注意です。食事をサラダや豆腐、魚料理などに変えてみましょう。特に、青魚(イワシ、マグロ、サンマなど)には、中性脂肪を下げる効果のあるDHAEPAが含まれているためおすすめです。

3-3.運動

中性脂肪の蓄積を防ぐためや、蓄積してしまった中性脂肪を分解するためには、エネルギーの消費量を増やすことが大切です。体内でエネルギーが不足すると、中性脂肪は膵臓から分泌されるリパーゼという酵素の働きによってグリセロール(グリセリン)と遊離脂肪酸(FFA)に分解され、エネルギーとして代謝されます。

有酸素運動は血流が良くなり、リパーゼの働きが活発化するため、ウォーキングやサイクリング、水泳などを13060分程度、最低でも週3回程度は行うよう心がけると良いでしょう。これら生活習慣の改善は高中性脂肪血症だけでなく、高血圧・高血糖症・高尿酸血症などの他の生活習慣病の予防にもつながります。

まとめ

脂肪肝は放置しておけば重大な病気を引き起こします。手遅れにならないためにも早めに生活習慣を整え、中性脂肪を下げて脂肪肝を解消しましょう。中性脂肪を下げるための近道は、ご存知のとおり、カロリー摂取を抑え、消費を増やすことしかありません。制限は大変ですが、がんばってみてくださいね!