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  • 2017/8/25

tgの値が高くなったら要注意!知っておくべき中性脂肪の基準値と対策

中性脂肪

健康診断の結果を見てみるとtg(中性脂肪)の値が高いと医者から指摘を受けたことはありませんか?tg(中性脂肪)が高いというとメタボ気味であったり、不摂生なイメージが強くあるかもしれません。実は中性脂肪の値が高いまま放置すると重大な病を引き起こしてしまう場合もあります。そうならないためにも中性脂肪が体に蓄積されるのを防ぐ生活習慣やそのメカニズムについてご紹介していきます。

1.中性脂肪(tg)とは?

中性脂肪は、体内にある中性脂質、リン脂質、糖脂質、ステロイドの4種類の脂質の一種です。砂糖などの糖質(炭水化物)、動物性脂肪を主な原料として肝臓でつくられます。中性脂肪と聞くと悪い印象を抱くかもしれませんが、体にとってはしっかりとした役割があります。また、広い意味で中性脂肪とtgは同じ意味で使われていますが、実際には少し異なります。

1-1.tgと中性脂肪の違い

健康診断の結果を見ると「中性脂肪」と記載されている場合と、「tg」と書かれている場合があります。つまり、診断上は同様の意味として使用されていますが、少し意味合いが異なります。tgは私達の体のいたるところに存在しています。脂肪細胞の中に蓄えられていたり、血管の中をさまよっていたり、肝臓にいたりと様々です。ですが、健康診断でいわれる中性脂肪というのはその総量のことではなく、「肝臓から送り出されたVLDLの総量」のことを指します。

簡単に言うと、血液の中に含まれているVLDLという成分の量のことで、体の脂肪細胞に蓄えられているtgは考慮されていません。VLDLとは簡単に言うと、肝臓で合成されるリポたんぱく質で、tgやコレステロール、リン脂質、アポたんぱく質によって構成されています。

1-2.中性脂肪の役割

食事から摂取した中性脂肪は私たちの体内では皮下(皮下脂肪)や内臓(内臓脂肪)に蓄えられます。中性脂肪の主な役割は、生命維持や活動に必要なエネルギー源の貯蔵です。私たちは普段、糖質を活動のエネルギー源としていますが、エネルギー供給が充分に得られなかった時、運動をしてエネルギーをたくさん使った時などには、貯蔵しておいた中性脂肪が活動エネルギーとして使われます。

また皮下の中性脂肪には、体温を一定に保つ役割があります。私たちは生命を維持するために、体温の調節が必要になりますが、皮下脂肪は体の放熱をコントロールして寒い時は体温がうばわれないように、暑い時には外気温が体内に伝わりにくくする断熱材的機能があります。 さらに内臓脂肪は、内臓の位置を正しく保ち、外部から受ける衝撃やケガから内臓を守る緩衝材的機能を持ちます。

1-3.中性脂肪が作られる仕組み

中性脂肪は「脂質」だけから作られると思われている事がありますが、「糖質(炭水化物)」と「タンパク質」も体内で中性脂肪として蓄えられていきます。そのため、油ものなどの食べ物だけを控えていても中性脂肪を減らすことはできません。

それぞれの栄養素は分解される場所や中性脂肪に至るまでの過程が異なります。脂質は十二指腸から吸収され脂肪酸とグリセリンに分解された後、小腸で中性脂肪として合成されます。糖質は消化酵素によりブドウ糖に分解され、最終的に肝臓で中性脂肪へ変わります。タンパク質はアミノ酸へといったん変わり、さらにグルコースとなった後は肝臓で合成されます。

1-4.アルコールと中性脂肪の関係

アルコールを体内に取り入れると、肝臓に運ばれそこで分解・代謝され体外に出ていきます。この分解・代謝をする過程で脂肪の合成を進める酵素を発生させ、中性脂肪の増加を促します。そのため、アルコールの過剰な摂取は、肝臓への負担が大きくしアルコールの分解・代謝の低下はもちろん、中性脂肪の蓄積につながります。

1-5.中性脂肪の増加が引き起こす脂肪肝

脂肪肝は、中性脂肪が肝臓にたまりすぎた状態を指します。もともと肝臓は脂肪を蓄える機能を持っており、正常の肝臓は通常なら3~5%の中性脂肪が蓄えられています。ですが、中性脂肪が消費されず蓄積ばかりになり、肝臓の細胞の30%以上に中性脂肪がたまっている状態だと脂肪肝となります。

恐いことは脂肪肝には痛みがないこと、また脂肪肝は動脈硬化を引き起こす可能性があることにあります。痛みがないので無自覚で症状が進行し、対応の遅れにつながってしまいます。

2.中性脂肪値(tg)の適正値は?

検査結果にでる中性脂肪値の指標であるtg。その適正値とはどれくらいなのでしょうか?

2-1.中性脂肪値の目安

出典:http://www.kenpo.gr.jp/jfront-kenpo/

上記の表を見てもらうと中性脂肪値を考えるにあたって「150」という数値が重要になります。多少の基準を超えた場合は運動や食事制限で対処することが可能ですが、大幅に超えた場合には医師の処方や入院が必要になる場合があります。

2-2.男性は特に注意が必要

上記は男女の年代別平均の中性脂肪値です。女性の平均が各年代ともに適正値である150mg/dl未満をクリアしているのに対し、男性は30代~60代の年代において適正値を上回っています。これは仕事の付き合いで飲む機会が多くなる男性はアルコールの飲みすぎ、運動不足といったことが原因として考えられます。特に男性は注意が必要です。

2-3.痩せ型でも中性脂肪が高いのは隠れ肥満

下記のような場合で中性脂肪が高い人は、隠れ肥満の可能性があります。

  • 外から見た時に特に太っていない

  • 体重は標準の範囲内

隠れ肥満の原因は見た目にはわかりにくい内臓まわりに中性脂肪がついていることにあります。見た目には脂肪がついていることがわかりにくいため、対処が遅れがちです。指標として自分のウエスト÷身長の答えが0.5以上の時は隠れ肥満の可能性が高いので、気になる場合には一度計算をしてみましょう。

3.中性脂肪を下げるために気をつけるべき4つの習慣

ではどのようにして中性脂肪を減らしていけばよいのでしょうか。ポイントは普段の生活習慣にあります。

3-1.食事は腹八分目に

慢性的な食べすぎによってエネルギーが余ると、中性脂肪となってどんどん蓄積されていきます。肥満を防ぐためにも、腹八分目にしましょう。

  • ゆっくり食べるクセをつける
  • ひと口ごとによく噛んで食べる

3-2.アルコールを飲みすぎない

適量のアルコールには、善玉(HDL)コレステロールを増やす効果があります。ところが飲みすぎると、今度は中性脂肪を増やす原因となります。適量とは、1日当たりビールなら大瓶1本、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度までのことです。

アルコールそのものにカロリーがあるうえ、つまみなどで揚げ物などを食べると、カロリー・オーバーの原因にもなります。目安はビール大瓶1本程度、日本酒なら1合、ワインなら2杯程度を目安にしましょう。

3-3.適度な運動をする

中性脂肪の中でも、さまざまな生活習慣病の原因となる内臓脂肪は、運動によって減らすことができます。ウォーキング、アクアサイズ(水中運動)、軽めのジョギング、エアロバイクなどの有酸素運動で、中性脂肪を効率よく減らしましょう。1日10〜15分程度の運動でもいいので、1日1~2回、週に4日程度は続けることが大切です。

3-4.夜間はあまり食べない

夜間はからだをあまり動かさないため、エネルギー消費量が少なくなり、食べたものが中性脂肪になりやすい傾向があります。夜間に仕事をする人以外は、夕食のカロリーはひかえめにし、寝る前の夜食は食べないようにしましょう。

4.まとめ

中性脂肪値が高いと、心筋梗塞など大きな病気の原因となります。また、肝臓病など他の病気が隠れている可能性もあります。意識するのは中性脂肪が増加しても、自分ではわからないということ。定期的に検診を受け、異常が出た場合は、体からのサイレンととらえて、生活習慣を見直しましょう。