• 中性脂肪
  • 2018/5/18

中性脂肪の上昇を防ぐには糖質に気をつけるべし!糖対策の成分を紹介

中性脂肪

中性脂肪が高く悩んでいる方は多いと思います。中性脂肪を下げようと対策を考えたとき、原因となるものを食べなければよいと思い、ぱっと頭に浮かぶ原因の物質は脂肪・脂質ではないでしょうか?

しかし実は最も中性脂肪として身体につきやすいものは糖質なのです。食べ物で言うとお米やパンなどがこれにあたります。つまりしっかりと糖の吸収を抑えることで中性脂肪値の上昇は防げます。糖対策には運動や食事などが上げられますが、もっと楽に糖吸収の対策を行いたいものです。

ここでは、なぜ糖質によって中性脂肪が上がってしまうのか。そしてどうしたらよいのかを説明していきます。

1 中性脂肪値があがるのは糖質が原因

私たちは日ごろ食事より三大栄養素の糖質、脂質、タンパク質をとっています。この3つの栄養素の中でも中性脂肪値を上げているのは糖質です。もちろん脂質も中性脂肪を上げますが、より注意したいのは糖質でしょう。食事の中で多く含まれているのは糖質だからです。

1−1 糖質が中性脂肪に変化している

そもそもなぜ中性脂肪はあがるのでしょうか。それはエネルギーにもされずグリコーゲン(すぐに糖質に変わることができるもの)の形で貯蔵もされず、余ってしまった糖質が中性脂肪へと変化しているからです。

要するに中性脂肪を上げないためには糖質を体内に余らせなければいいのです。

                                                 

~糖質が中性脂肪に変化するまで~ 

食物などから摂取された糖質は、まず腸内で体内に取り込まれます。取り込まれたのちに、インスリンが分泌され糖質の処理を行います。インスリンによって糖質は全身の臓器の細胞内にとりこまれ、エネルギーとして利用され、余ったものはグリコーゲンの形で肝臓に貯蔵されます。しかし利用または貯蔵されずに余ってしまう糖質もでてきます。この余った糖質を捨てるのはもったいないと判断したインスリンは、余った糖質を下記の図のような道で中性脂肪へと変化します。そして中性脂肪に変化した糖質は、脂肪細胞内に蓄積することとなります。つまり、糖質を余らせることなく、全てエネルギーとして消費してしまえば中性脂肪は溜まることはありません。ちなみにグリコーゲンは必要な時に糖質に変換されエネルギーとして再利用されます

図1.糖質が中性脂肪に変わるまでの簡略図

 

項目

年齢

下限値

上限値

単位

最適範囲

 

  中性脂肪

10-39

54

110

mg/dL

  <100mg/dL

または1.1mmol/L

40-59

70

150

mg/dL

60

80

150

mg/dL

表1.年齢別中性脂肪の最適範囲

Blood Test Results – Normal Ranges Bloodbook.Com 参照

1-2 糖質とは

ではここまでで糖質は中性脂肪に変わると説明してきましたが、糖質とはそもそもなんなのでしょうか。糖質は、一般的には炭水化物と呼ばれているものを指していることが多いです。正確には炭水化物は糖質プラス食物繊維です。しかし、糖質といえば炭水化物と考えて差し支えはないでしょう。つまり白米やパンや麺類やイモ類のことです。

1-3 中性脂肪とは

中性脂肪とは脂質の一種で、脂肪酸が3本、グリセロールと呼ばれる物質で束ねられた構造をしており、中性を示すことからこの名で呼ばれています。基本的には油のことで、バターやラードのことを指します。

また食事の大半の脂質が中性脂肪です。つまり脂質自体が中性脂肪ですのでもちろん脂質も中性脂肪として体内に蓄えられます。脂質は一度糖質の形となりエネルギーとして余ると中性脂肪に変化します。

1-4 炭水化物(糖質)と脂質どちらが中性脂肪になりやすい??

糖質と脂質どちらのほうが中性脂肪は減るのか?そのことには答えが出ています。ずばり糖質です。下記に3つのグラフを示しています。いずれにしても糖質のほうが中性脂肪を減らしてくれるということがわかります。糖質を抜いたほうがいいのか脂質を抜いたほうがいいのか一概には言えません。なぜならどちらの栄養素も必要なものだからです。そのことを踏まえておく必要はあります。

図2. 2年間における平均体重変化

図3. 2年間における中性脂肪の変化量

図2、3の赤色のグラフは低脂肪食、青色のグラフは低糖食、黄色は地中海食。

図4 炭水化物を脂質に置き換えたときの中性脂肪値

(参照)

1 日経Gooday    

2 Iris Shai et,al. N Engl J Med. 2008;359(3):229-41

Weight Loss with a Low-Carbohydrate, Mediterranean, or Low-Fat Diet

1-5 中性脂肪が上がると怖い障害が起こる

中性脂肪は値が高くなると様々な病気を引き起こします。そのため適切な基準値にしておく必要があります。ちなみに基準値は50~149mg/dlになります。これ以上の場合、病気を引き起こしてしまう可能性があります。

引き起こす病気としては、動脈硬化による狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、間歇性跛行症や脂肪肝などがあります。動脈硬化を引き起こさないように中性脂肪の上昇を抑えることが重要です。

2 体内に糖質を溜めないための方法は?

体内に糖質をためないためにはいくつか方法があります。要は必要以上に糖質を吸収しなければいいだけの話ですので、運動や食事に気をつければいいのです。

2−1 運動や筋トレを行う 

糖質を吸収させないためには、糖質を余らせなければいいだけの話です。筋トレや有酸素運動が効果的です。最も効果的なのは筋肉をつけて有酸素運動を行うことです。運動の目的は基礎代謝をあげ、効率よく糖質を消費することにあります。筋トレの詳しい方法については「筋トレで糖尿病を改善できる!!その根拠とは?そして効果的な方法は?? 」を参考にしてみてください。また筋肉がつくと、当然運動による糖質の消費も多くなります。運動といってもたくさんありますが、中でも水泳はおススメです。「糖質はどのようにして消費したらいいのか?また最低限必要な量は?」を参考にしてみてください。

2−2 食事療法 

そもそも元凶となる糖質を控えることも効果的です。いわゆる糖質制限ダイエットです。糖質制限は名前のとおり糖質を控えればいいのですが、糖質制限にも段階があります。まず初心者はプチ糖質制限から始めてみてください。プチ糖質制限は糖質を1日110-140g程度に抑えることです。その詳しい方法は「今日からできる糖質制限ダイエット!!気になるそのやり方とは?! 」を参考にしてみてください。

2−3 糖対策に有効な成分を活用する

近年、アカシアの木の樹皮に含まれるポリフェノール(正確にはプロアントシアニジン)には糖の吸収を抑える効果があるとわかりました。またその他にも様々な健康効果を持っていることが明らかとなっています。そのため非常にオススメの成分になります。そのためここで紹介したいと思います。

2−3−1 アカシア樹皮由来のポリフェノールには糖の吸収を抑える効果がある

ご飯やパンなどの炭水化物は、アミラーゼと呼ばれる酵素で糖質に分解されます。そして腸内で吸収されますが、アカシア樹皮由来のポリフェノールはこの酵素の働きを悪くし、糖質にまで分解されるのを防いでくれます。そうすることで体内に吸収されることはありません。

アカシア樹皮由来のポリフェノールですが、人での臨床試験も行われており、アカシア樹皮由来のポリフェノールを食べた人とプラセボ錠を飲んだ人で血糖値の上昇を比較した試験を行っています。その中で、アカシア樹皮由来のポリフェノールを摂取したほうでは摂取後60分での血糖値の上昇が、プラセボ錠を飲んだ人と比べて抑えられ非常に緩やかな上昇となっています。血糖値の変化量は1時間で約20mg/dlと有意に少なくなっています。これらのことから、アカシア樹皮由来のポリフェノールは血糖値の上昇を抑えたい人に最適な成分であると思われます。またそのほかにも強い抗酸化作用や抗高血圧作用などうれしい健康効果があるみたいです。

 

~穏やかな上昇は何がいいのか?~

血糖値の上昇を穏やかにしてくれるということは、血糖値スパイクという現象を防ぐことができるということです。血糖値スパイクとは短時間で急激に血糖値が上昇・降下を繰り返すことです。

血糖値スパイクになると糖尿病はもちろんのこと心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症を引き起こす可能性があるからです。

図5.アカシア樹皮由来のポリフェノールとプラセボ錠を飲んだときの血糖値の変化

   APがアカシア樹皮由来のポリフェノール Placeboがプラセボ錠

図6. アカシア樹皮由来のポリフェノールとプラセボ錠を飲んだときの血糖値の変化量

参考資料

1 Suppressive Effect of Acacia Polyphnol on Postprandial Blood Glucose Elevation in Non-diabetic

Individuals.   Ryuji Takeda et,al. Jpn Pharmacol Ther. 2016;Vol. 44:no.10

2 α-Amylase and Lipase Inhibitory Activity and Structural Characterization of Acacia Bark Proanthocyanidin. Rei Kusano et,al. J. Nat. Prod., 2011, 74 (2), pp 119–128

3 Characterization of the α-Amylase Inhibitory Activity of Oligomeric Proanthocyanidins from Acacia mearnsii Bark Extract. Yosuke Matuo et,al. Natural product communications 11(12):1851-1854 · January 2016

4 The inhibition of lipase and glucosidase activities by Acacia polyphenol. Nobutomo Ikarashi et,al.eCAM Advance Access published May 14, 2010

5 Anti-Hypertensive Effects of Acacia Polyphenol in Spontaneously Hypertensive Rats. Nobutomo Ikarashi et,al. Int J Mol Sci. 2018 Mar 1;19(3).

3、まとめ

いかがでしたでしょうか。糖質から中性脂肪は作られます。そして中性脂肪が高くなると糖尿病が発症します。そのため中性脂肪を溜め込み過ぎないようにする必要があり、中性脂肪をためないためには、血中の糖質に注意することです。運動や食事療法はもちろんのこと、健康効果の高い成分を利用することで運動や食事療法の効果を高めてくれます。またアカシア樹皮由来のポリフェノールには食後の血中の糖質上昇を抑えてくれる効果を持ちます。食後すぐに運動はしんどいものです、アカシア樹皮由来のポリフェノールのような有効的成分を含んだ食品を利用するのもよいでしょう。