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  • 2019/4/21

300年以上続く伝統の窯元の集落。小鹿田焼の里の魅力をご紹介します。

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小鹿田焼の里とは、大分県日田市の皿山に位置し、10軒の窯元が歴史ある伝統技術を守りながら窯業を続けている集落です。1705年に開窯して以来、300年以上も同じ場所で窯業を続けられています。今回は、そんな歴史ある窯業の町、小鹿田焼の里をご紹介します。

1.小鹿田焼の里のアクセス

小鹿田焼の里は、大分県の最北部、福岡県との県境のところで山々に囲まれた場所にある集落です。ここでは、小鹿田焼の里への行き方と、小鹿田焼の里内に存在する窯元への行き方をご紹介します。

1-1 小鹿田焼の里への行き方

小鹿田焼の里へは、車で行かれるのがおすすめです。日田駅からバスもありますが、本数が少ないので確認が必要です。所要時間は、日田市から車かバスで約30分かかります。大分県外から来られる場合のアクセスもまとめたので参考にしてみてください。

【県外から日田市街まで】

  • 福岡市から

電車…JR鹿児島本線・久大本線特急で1時間10

車…高速道 大宰府I.C.より50

バス…高速バス 博多バスターミナルより1時間50分

  • 久留米から

電車…JR久大本線特急で40

車…高速道 久留米I.C.より50

  • 大分市から

電車…JR久大本線特急で1時間40

車…高速道 大分I.C.より1時間10

JR日田駅から小鹿田焼の里まで】

JR日田駅から皿山まで車で30

JR日田駅・日田バスセンターから皿山行きのバスで50分。終点「皿山」下車。

※日田バスセンター発、皿山行きのバスは本数が少なく、日・祝運休となります。

1-2 小鹿田焼の里の窯元への行き方

小鹿田焼の里に着くと、一般の民家が立ち並ぶ中にところどころ窯業の煙突が見える風景に出会います。少し歩くと窯元が、そしてまた少し歩くと別の窯元が、という風に全部で10軒の窯元が点在しており、それぞれの窯元まで徒歩で向かいます。とは言え、窯元同士の距離は離れていないので、ゆっくり散策しながら歩いても2時間かからないくらいで里全体を回りきることができます。

こちらが小鹿田焼の里の案内図。それぞれの窯元は屋号と屋号紋を持っています。しかし、作品には窯元名を記さず、小鹿田焼とだけ刻印されています。どこの窯元の作品かは、直接訪れて購入した人でないとわからないのです。それもまた小鹿田焼の深い魅力の一つです。

2.小鹿田焼の里の見どころ

小鹿田焼の里へ行くと、焼き物・風景・音など、日本の古き良き雰囲気に癒されます。そんな小鹿田焼の里の見どころをまとめました。

2-1 窯元作りたての小鹿田焼

小鹿田焼の里を訪れたらまずはこれ!窯元に並ぶ小鹿田焼です。窯元を訪れると、作りたての小鹿田焼の陶器たちが並んでいます。さきほども言いましたが、作品には『小鹿田焼』としか記されないので、どの窯元の作品か知ることができるのは、直接窯元を訪れた人だけの特権なのです。窯元を巡りながらお気に入りの陶器を探してみてください。

2-2 山々に囲まれた日本の窯業風景

小鹿田焼の里は、地域一体が窯業の独特な空気感があり、散策だけでも古き良き日本風情を感じられて癒されます。この景観は、日本の重要文化的景観にも選定されており、地域の資源・地域特性を活かしながら窯業や農業を営むという生活様式・景観が残っているとして評価されています。

なんと民家の壁にも小鹿田焼が!ユニークで遊び心がある街並みは散策するのも楽しいですね。

小鹿田焼の里には、お食事処もあります。山のそば茶屋さんでは、美味しいお蕎麦やコーヒーなどが頂けます。使われている陶器はもちろん小鹿田焼です。

2-3 日本の音風景に選ばれた唐臼の音

小鹿田焼の里では、里を流れる川の力を利用して唐臼で土を砕く音が聞こえてきます。ししおどしの原理で動く唐臼の「ギーガッタン」という音は、『残したい日本の音風景100選』にも選ばれています。この唐臼は、現役で活躍しているのは全国でも小鹿田だけではないかといわれており、日本で聴けるのはここ小鹿田焼の里だけかもしれません。

3.小鹿田焼について

小鹿田焼はすべて手作りで、周囲の自然をそのまま生かし、電気やガスなどを使わず器をつくっています。どこの窯元も当地で採れる土と、同じ伝統技法を使っていますが、窯元によって作風が違っているところが面白いところ。小鹿田焼の装飾技法は独特で、その文様・釉薬の掛け模様は、手作業ならではの素朴な味わいがあります。

3-1 300年以上続く「一子相伝」の技

小鹿田焼の特徴としてその技法を代々窯元の長子相続で伝えてきています。したがって、弟子を取らない、職人も雇わない、家系の相続だけで技法伝承が行われる「一子相伝」の特徴があります。その技法は1995年に重要無形文化財に指定されました。

3-2 特徴的な6つの柄

小鹿田焼の技法は大きく分けて6つあります。帯状のリズミカルな模様の「飛び鉋」、菊の花びらを思わせる「打ち刷毛目」、ロクロを回転させながら指で模様をつける「指描き」、釉薬を掛け流した即興的な面白さのある「打ち掛け」、櫛型の道具を使って装飾する「櫛描き」、ロクロをゆっくりと回転させながら壺の側面に等間隔に釉薬を流していく「流し掛け」があります。どの装飾も手作りならではの個性と素朴な温かさがあります。

―小鹿田焼の技法が気になる方はこちらから―

おんた家『小鹿田焼について~小鹿田焼の装飾技法~』

3-3 価格は意外とリーズナブル

もともと民衆の暮らしのためつくられていた小鹿田焼は、値段はいたって手頃なものとなっています。料理皿や急須、醤油さし、湯飲みなど、日常的に使える陶器が500円~3000円の価格で購入することができます。インターネットで購入するよりも直接窯元を訪れた方がお安く手に入りますよ。

4.小鹿田焼の里へ行くときのポイント

ここまでで小鹿田焼の里のことや、小鹿田焼について少しはわかっていただけたかと思います。最後に、小鹿田焼の里へ行く際に、知っておきたいポイントをご紹介します。

4-1 民陶祭の日程をチェック

小鹿田焼の里では年に110月頃に、10軒すべての窯元が参加する小鹿田焼民陶祭という催しが2日間にかけて開催されます。この日のために焼かれた多彩な形の陶器がところ狭しと並ぶ貴重なお祭りです。一つ注意なのが、この民陶祭の前後はその準備や品出しの関係で、窯元がお休みだったり商品自体があまり出ていないことがあります。陶器を購入目当ての場合は、民陶祭の前後は避けて、民陶祭の期間中に行かれた方がいいかもしれません。

4-2 道中のギャラリーもおすすめ!

小鹿田焼の里に向かうまでに、いくつかギャラリーがあります。こちらでも小鹿田焼が購入でき、喫茶が併設されているところもあるので、ぜひ一服に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

  • ミュージアム渓聲館(けいせいかん)

小鹿田焼の窯元近くで営業しているギャラリーです。小鹿田焼古陶展示やショップで陶器を購入できます。隣に併設されているお洒落なカフェもおすすめです。

ミュージアム渓聲館(けいせいかん)

877-1242 大分県日田市源栄町4830-3

定休日:火曜

営業時間:10:0017:00

TEL:0973-29-2211

  • ギャラリー渓聲館

小鹿田焼を中心にクラフトや作家物の陶器など手造りにこだわった作品の展示、販売しています。窯元から直接入荷し、出来立ての器や生活に密着した用としての小鹿田焼きを提供しています。

ギャラリー渓聲館

877-1242 大分県日田市殿町3070

定休日:月~木 ※金・土・日のみ営業

営業時間:10:00~18:00

TEL:0973-29-2110

  • 日田鹿鳴庵

窯元から直接セレクトし仕入れた小鹿田焼のうつわや、こだわりの雑貨を販売・展示しているセレクトショップです。地元の自然素材を生かしたカフェも人気なのでぜひ訪れてみてください。

日田鹿鳴庵

〒877-1242 大分県日田市大字小野殿町3906

定休日:不定休

営業時間:11:00〜夕暮れまで(ランチ:11:3014:30

TEL:080-8552-9687

5.まとめ

小鹿田焼の里は、小鹿田焼の伝統窯元の集落であることはもちろん、窯業が根付いた生活音やその風景など、古き良き日本風情を堪能できる、知れば知るほど深い魅力があるところです。小鹿田焼のことも少し知っていれば作品を見るときにより楽しみが増えるはずです。小鹿田焼の里、ぜひ一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

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