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  • 2017/10/17

中性脂肪が高いと脂肪肝のリスク大!中性脂肪と肝臓の関係とは!

中性脂肪

健康診断で中性脂肪とγGTPなどの肝臓の数値が悪かった。このような結果が出たことはありませんか?中性脂肪と肝臓の数値は関係がないように思えますが、この2つは実は密接な関係があります。

この記事では、中性脂肪と肝臓の関係。そして、中性脂肪が高くなることで起こる肝臓の病気についてご紹介します。

1.中性脂肪と肝臓の関係

最初に述べたように中性脂肪と肝臓には密接な関係があります。まずはそれぞれの役割、そして中性脂肪が高いことで肝臓に何が起こるのかを説明します。

1-1.中性脂肪の役割

中性脂肪は別名「トリグリセリド」と呼ばれており健康診断ではTGなどで表記されています。 この中性脂肪は人体のエネルギー源となる物質です。

人の体は食事で摂取したエネルギーが消費できずにあまると体は、余ったエネルギーを蓄えるために中性脂肪として体に蓄えます。これが脂肪が体につく要因になります。

この蓄えられた脂肪は食事量が減ったり、運動を行うなどをすることで体がエネルギー不足になることで消費されていきます。このように、中性脂肪は害があると思われがちなのですが、人体には必要なエネルギー源となるのです。

1-2.肝臓の役割

肝臓は非常に重要な臓器で、さまざまな役割を担い、常に働いている臓器です。

主な働きや役割として、以下のようなものがあります。

  • アルコールなどの有害物質を解毒し排出する
  • 血中コレステロール濃度調整のために胆汁を生成する
  • いつでもエネルギーを補給できるようにエネルギーを貯蔵しておく
  • 摂取した栄養素を吸収しやすく作り変える

このような働きが有るため、中性脂肪をエネルギーと使用するために肝臓内に貯蔵し、さらに体内に蓄積される中性脂肪の量はコントロールされています。

1-3.中性脂肪が高いと脂肪肝のリスクが高くなる

肝臓の役割として、中性脂肪を貯蔵し、中性脂肪の量をコントロールがあると前章で説明しました。

しかし、食事などで摂取される脂肪の量があまりにも多い場合や、過労や病気などによって肝臓自身の機能が低下すると、運ばれてくる脂肪を処理する能力が低下してしまい、処理しきれずにどんどん脂肪が蓄積されていってしまいます。

この結果、肝臓が脂肪肝になってしまいます。

2.脂肪肝とは

脂肪肝とは、食べ過ぎや飲みすぎによって肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった肝臓の肥満症とも言える状態です。

お酒の飲み過ぎが肝臓に悪く脂肪肝になってしまうことをご存知の方は少なくないでしょう。しかし、実は日本人の脂肪肝の原因で多いのは、飲み過ぎではなく、食べ過ぎによる中性脂肪が原因でなる脂肪肝です。

2-1.中性脂肪の脂肪肝

脂肪肝には種類がありますが、特に中性脂肪が原因の脂肪肝を非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)といいます。NAFLDには、症状が軽く改善しやすい単純性脂肪肝(NAFL)と重症タイプの非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の2種類があります。

NASHは放置すると肝硬変、肝細胞がんへと進行する可能性があります。また、NAFLでもその状態を放置したままにするとNASHに進行し重症化することもあります。

脂肪肝の人が全員、重症化するわけではありませんが、早期に発見して、原因となる生活習慣や肥満を改善することが重要になります。

2-2.アルコールが原因の脂肪肝(ASH)との違い

脂肪肝は、先に述べたようにアルコールが原因でない「非アルコール性脂肪肝(NASH)」とアルコールが原因の「アルコール性脂肪肝(ASH)」があります。

この二つは、原因は違いますが肝臓に脂肪が蓄積して起こる脂肪肝になるという結果は同じです。しかし、NASHASHと比べると病気が悪化する速度が速いことが特徴です

そのために、脂肪肝が気づかないうちに重症化してしまうということが起こります。

2-3.脂肪肝の症状

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれているほど、異常が有る場合でも症状が出にくい臓器です。このため脂肪肝には、自覚症状がないため気づかずに重症化してやっと症状がでる場合があります。

そのため、定期的な健診を受けて、肝臓の数値を把握することが重要となりますが、気づかずに脂肪肝を放置し重症かすると肝炎そして肝硬変へと症状が進行していきます。

肝炎や肝硬変が起こった場合は以下のような症状が出てきます。

  • 尿の色が濃い
  • むくみ(体がむくむ)
  • 腹水がたまる(腹腔に体液が蓄積する)
  • 疲れやすい・体がだるい(倦怠感)
  • 食欲がない(食欲不振)
  • 熱っぽい(発熱・微熱)
  • 黄疸(おうだん)
  • 手のひらが赤くなる(手掌紅斑)
  • クモ状血管拡張(くも状血管腫)
    ※わずかに盛り上がった1〜3mmの赤い発疹を中心として、毛細血管が浮き上がり、放射状広がる
  • かゆみ

このような症状が出てきている場合には、脂肪肝が進行している状態の可能性が有るため、早めに病院を受診するようにしましょう。

3.脂肪肝の改善のためには

脂肪肝の改善には生活習慣の改善が必要になります。

3-1.運動を行い改善する

筑波大学の研究で、活発なウォーキングなどの運動を1日に30分以上続けると脂肪肝が改善する研究結果が出ました。

研究チームは、食事・運動療法に取り組んでいる3167歳の肥満の男性169人を対象に、活動量計を使い運動の記録をとり、脂肪肝がどれだけ改善するかを調べ。その結果、運動量が増えるほど内臓脂肪が減ることが明らかになっています。

さらに、ウォーキングなどの有酸素運動に3ヵ月間続けたグループでは、脂肪肝が改善しており、中高強度の運動(息が弾み汗をかく程度の運動)を週に250分以上行うと、効果的な運動量になるという結果も出ています。

これは肝臓などにたまった脂肪は遊離脂肪酸として放出され、運動のための直接的なエネルギー源になるためで、1週間に250分以上、1日に換算して30分以上の運動を続けると、肝臓にたまった脂肪が減りやすくなるそうです。

遊離脂肪酸が使われるのは、運動を開始して10分後くらいからなので、脂肪を燃焼させるには、運動をある程度の時間続ける必要があるようです。

さらに運動を行うことで肝臓の脂肪を消化するだけでなく、脂肪肝を促進する中性脂肪も現象させることができます。

参照:筑波大学 運動プログラムにより非アルコール性脂肪肝(NASH)の脂肪蓄積と硬さの療法が改善

3-1-1.運動不足の場合はウォーキングから

普段から運動をしておらず、運動不足気味を感じている人はまず、ウォーキングから始めるとよいでしょう。無理して運動を行おうと最初から激しい運動をして、怪我をしてしまうことは珍しくありません。また、激しい運動に体がついていかず結果そのまま運動をあきらめてしまう結果にもなるためです。

さらに、歩くだけなので日常の生活でも取り入れやすいという点もおすすめの理由になります。1駅手前で下車して歩く、コンビニなど、自宅から近場に出かける際には歩くなどして、生活の中に取り入れやすい運動ですので、改善のために取り入れてみてはいかがでしょうか。

3-2.食べ過ぎないようにする

脂肪肝となる中性脂肪の増加の原因は必要以上の量を食べることによる、過食が原因です。そのため、暴飲暴食をしないことが重要になります。

特に中性脂肪をあげやすい、下記の食べ物

  • 砂糖、果物
  • 脂質(揚げ物など)
  • 炭水化物(米、小麦など)

これらを改善のために食べる量をしばらくの間少なくしましょう。たとえばお米を食べる量を半分にするなど行うことで今よりも確実に中性脂肪の数値の改善が期待できます。

また、あわせて中性脂肪の数値を改善する効果が期待できる、DHAを含む青魚を食べることがおすすめです。

 DHAは主に魚の脂肪に多く含まれる必須脂肪酸で、正式名称をドコサ・ヘキサエノイック・アシッド(ドコサヘキサエン酸)と言います。

DHAには肝臓で中性脂肪がつくられるのを阻害し、肝臓でつくられた中性脂肪が血液中に分泌されるのを抑制する作用があり、中性脂肪の数値を下げる効果が期待できます。DHAを魚からとることは大変ですが、薬局などでサプリメントとして売っているので気になる方は試してみてはいかがでしょうか。

3-3.アルコールを控える

先に説明したように脂肪肝にはアルコールが原因ではない非アルコール性脂肪肝とアルコールが原因の「アルコール性脂肪肝」があります。

体の中に入ったアルコールのほとんどは肝臓で解毒され、体の外へ排出されるのですが、この解毒の過程で肝臓の働きに異常が生じることにより、肝臓中に脂肪が増えてたまってしまいます。

そのため、脂肪肝の改善のためにしばらくアルコールは控えるようにしましょう。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。中性脂肪は肝臓に影響を与えてその結果、肝硬変になってしまう可能性があります。肝硬変が発症するまでは数年~数十年かかるといわれていますが、肝硬変は現在でも根本的な治療法がないため、取り返しのつかない状況になってしまうのです。

まだ余裕はあると考えずに脂肪肝の状態はまだ改善することが出来るので、脂肪肝を悪化させる、脂肪肝になる前に予防するようにしましょう。