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  • 2017/7/7

糖質制限に役立つ代表的甘味料8選とその安全性

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糖質制限を始めると様々な食品の糖質が気になるようになります。少しでも糖質を下げたいので、炭水化物を控えたり、甘いものを取らないようにしたり・・。そうすると、どうしても体は糖質を欲するようになります。そのため、ついつい反動で食べすぎてリバウンドなんてことも。

そこで食べられないストレスを解消するためにも甘味料がおすすめです!カロリーや糖質がほとんどないのに甘さを感じることができるんですね。そこで何を選ぶべきかわからないという方や、甘いものを我慢している方にぜひ試してほしいおすすめの甘味料とその安全性に触れてご紹介していきます。

1.糖質制限には甘味料を

昨今の健康ブームから糖質オフ、カロリーオフといった言葉が多く聞かれ、それに応じて様々な商品が発売されています。そういった糖質オフやカロリーオフの商品の原材料表記を見てみてください。多くには甘味料の項目があり、聞いたことがないものも見られると思います。

糖質を制限するためには量を減らす、糖質の少ない食べ物を減らしていくしかありません。ですので、糖質が低い、もしくはカロリーが低いとされる甘味料を取ることは有用です。では具体的に甘味料とは何なのか、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。

2.甘味料とは?

甘味料と一口に言ってもいくつか分類があります。まず、大きく分けて甘味料には糖質系と非糖質系の甘味料があります。糖質系は体にほとんどが吸収されるに対し、非糖質系は食物繊維と同じように吸収されず排出されます。糖質系4つ、非糖質系甘味料は2つに分かれますが、今回は糖質制限に良い甘味料として、糖アルコール、天然甘味料、人工甘味料の3つを選んで説明していきます。

2-1.糖アルコール

糖アルコールは糖質系の甘味料に分類される、天然にも存在する甘味料です。もともとある天然の成分を人工的に作り出した甘味料のことを言います。糖アルコールにはガムでよく聞くキシリトールや糖質制限甘味料としてよく使われるエリスリトールなどがあります。もともと自然由来であるため、安全性は高いですが、甘さの割に糖質が高いものもあるので注意が必要です。

2-2.天然甘味料

天然甘味料とは、食品から抽出した自然の甘みを精製し、濃縮したものをいいます。自然由来の甘味をつかっているので、人間の体にも優しい甘味料ですまた、味に関しても砂糖の甘さに近いものが多くあります。しかも砂糖の数十倍~数百倍といった高甘味度のものが多く、少量で済むことから低カロリーとされています。

ですが、人工甘味料と比べ、天然甘味料はおおよそ2倍から3倍程度コストが高くなっています。天然甘味料にはステビア、甘草(グリチルリチン)、ソーマチンなどがあります。

2-3.人工甘味料

人工甘味料とは、天然には存在しない甘味料の総称です。合成甘味料を呼ばれることもあります。砂糖の代わりとなる安価な代替品として使用されています。その甘さは砂糖の数十倍~数百倍といったものまであり、天然甘味料と同じく少量で済むため、低カロリーのものがほとんどです。

3つの甘味料の特徴をまとめると下図のようになります。

カロリー0なのになぜ甘いのか?

甘味料の中にはカロリー0のものがありますが、なぜ甘さを出すことができるのか不思議に思いませんか?その理由を独立行政法人農畜産業振興機構では次のように記載しています。

 

甘さは甘味物質(砂糖や人工甘味料など)の結合によって、甘味受容体Tas1R2/Tas1R3が活性化することが引き金となる。Tas1R2、Tas1R3の構造は、どちらも細胞膜を貫通して存在し、細胞外(舌表面側)にハエトリグサ(“Venus flytrap”)に似た構造を持ち、これが甘味物質の認識・結合に関わることが知られている。実際に、天然甘味料とアスパルテームなどいくつかの人工甘味料はTas1R2のハエトリグサ構造に結合することが知られている

独立行政法人農畜産業振興機構 分子レベルで明らかになってきた舌で甘さを感じるしくみ

 

少し難しい内容ですが、要するに甘さを感じる部位が甘味料を取ることで砂糖などと同じように反応することで、甘味の刺激を脳に送られるからということになります。

3.代表的な甘味料8選とその安全性

現在国内では様々な甘味料が使用され、飲料、食品、菓子、調味料など様々なものに含まれていますが、安全性には問題がないのでしょうか。ネット上では様々な情報が飛び交っていますが、安全性についてどのような状況であるのか、代表な甘味料8つについて調べてみました。

3-1.アスパルテーム

農畜産業振興機構によると国内の調査対象の食品製造企業の全体1/4がこの人工甘味料であるアスパルテームを使用しています。このたくさんの企業で使用されている理由として、甘さが砂糖の約200倍あること、安全性、価格などが挙げられます。

アスパルテームの安全性

安全性については1981年にはFDA(米国食品医薬品局)で、食品添加物として、日本では、19838月に現厚生労働省が食品添加物として認可しました。現在では、アメリカ、カナダ、イギリスをはじめ、世界100カ国以上でその安全性と有用性が認められ、炭酸飲料や各種デザートの低カロリー甘味料に使われています。

3-2.アセスルファムカリウム

アスパルテーム同様に人工甘味料で甘さが砂糖の約200倍ありますが、よりコストが安いためアセスルファムカリウムが多く使用されるようになってきています。農畜産業振興機構によると国内の調査対象の食品製造企業のうち、約38%がこのアセスルファムカリウムを使用した製品を販売していると発表しています。

アセスルファムカリウムの安全性

ECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)などの国際機関において安全性が確認されています。日本では、20004月に厚生労働省で使用が認可されました。現在、世界100カ国以上、4000を超える製品で認可・使用されています。

3-3スクラロース

農畜産業振興機構によると国内の調査対象の食品製造企業のうち、約40%がこの人工甘味料スクラロースを使用した製品を出していました。砂糖の約600倍という高い甘味度と、砂糖に近い自然な甘さが特長で、世界中で広く使用されています。

スクラロースの安全性

スクラロースについては、これまでに100件を超える安全性試験が行われ、20年間という長期にわたる研究によって、その安全性が立証されています。現在では、世界80カ国以上の規制当局から食品添加物として認可を受けています。日本においても、1999年に旧厚生省の認可を受け、食品添加物として使用が許可されています。

3-4.サッカリン

人工甘味料のサッカリンは砂糖の200700倍の甘みと低カロリーがダイエットに有用として認識され、1960-1970年頃に広く使われていました。現在でも歯磨き粉や調味料には使用されているものが多くありますが、発がん性のイメージが先行することなどで知られていることも多いでしょう。

サッカリンの安全性

イメージの原因となったのは1960年代にラット試験において弱い発がん性が見られ、一時期は使用禁止にななったことでした。その後、発がん性には別の原因があり、見直しのため猿を含めた様々な動物実験が行われましたが、最終的には発がん性が見られませんでした。現在でもアメリカや中国では大量にサッカリンが使用されていますが、日本においては安全性への配慮から食品衛生法により各食品への使用量の制限がありますが、使用自体は許可されています。

3-5.ステビア

天然甘味料であるステビアは葉に含まれるステビオサイドという成分がステビアの甘さの元になっています。数種類あるステビアの仲間の中でも、甘味の強い種類のものでは、砂糖の200300倍もの甘さがあります。日本のステビア甘味料の年間消費量は(ステビア工業会推定)約150トン程度で、海外では韓国が300トン、中国が100200トン使用されています。

ステビアの安全性

ステビアの販売を行う企業の団体であるステビア工業会では次のように発表しています。

“ステビアの安全性については、これまで30年にわたり多数の大学及び、研究機関 で評価・確認されております。平成8年度厚生科学研究報告書「既存添加物の安全性評価に関する調査研究及び、平成13年11月に開催された「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会毒性・添加物合同部会」において様々な医薬分野の専門家により評価が行なわれ、ステビア甘味料には発ガン性などの毒性が無いことが重ねて確認されております。”

ステビア工業会 ステビア甘味料の安全性

国内においては様々な研究機関でステビアについての安全性について確認されていることがわかります。また、日本以外の国では韓国、中国、台湾、ブラジルパラグアイ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランドでステビア甘味料(JECFA規格)に許可がでました。また、アメリカ合衆国では飲料が発売されています。

ステビアについての誤認

ステビアについては「ラット試験において妊娠毒性がある」といった論文もありましたが、これは誤解を生む表現でした。試験に使用されたのは実際に市販されているステビア甘味料はエキスではなく、精製された高純度のものであり、ステビアエキスとはまったく組成の異なるものだということが確認されています。

3-6.アドバンテーム

アドバンテームは味の素が開発した新たな甘味料で、その甘さは砂糖の2万~4万倍もの甘味度を持っています。人工甘味料であり、カロリーは0。すでに飲料や食品、調味料など幅広い食品に使用されています。

アドバンテームの安全性

2014年に欧州委員会と米国食品医薬品局(FDA)の食品添加物認可を取得、その後同年に厚生労働省の食品添加物認可を取得しています。新成分であるため、他甘味料と比べるとまだまだ試験等は少ない状況ですが、安全性について厚生労働省は次のように記しています。

“アドバンテームの体内動態及び一般薬理に係る知見を検討した結果、安全性に懸念 を生じさせるようなものはないと判断した。”

アドバンテーム – 厚生労働省

3-7. キシリトール

キシリトールは虫歯予防効果が実証されている糖アルコールの一種で天然の代用甘味料です。広い意味では人工甘味料になり、厚生労働省はもとより世界保健機関(WHO)や 国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めています。その甘さは砂糖の6割ほどでやや甘味度は劣りますが、カロリーは4割程度となっています。

キシリトールの安全性

キシリトールは輸液(点滴剤)に含まれる炭水化物として10年以上使用されています。つまりキシリトールは、体の中に直接入れる薬品としても、口から食べる食品添加物としても安全であることが証明されています。アメリカの食品衛生安全局も、キシリトールを1日の摂取量に制限を与えない食品として扱っています。一日平均67gのキシリトールを2年間食べ続けた研究報告でも、ヒトに悪影響を与えていません。

3-8.エリスリトール

エリスリトールまたはエリトリトールと呼ばれメロン、ブドウや梨などの果実や醤油・味噌・清酒などの発酵食品に含まれている天然の糖アルコールです。エリスリトールは砂糖の7割ほどの甘みですが、カロリーが限りなく0に近いため、現在多くの甘味料商品ではこのエリスリトールが使用されています。

エリスリトールの安全性

国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)は、JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)を設けて、甘味料など添加物の安全性評価を公表しています。これらの糖アルコールは、極めて安全性が高いとされ、妊婦の使用も影響はないとしています。

血糖値を上昇させないエリスリトール

糖が血中に吸収されることで、血糖値があがりますが、糖アルコールの中で血糖値を全く上昇させないのは、唯一エリスリトールだけです。他の糖アルコールは、個人差がありますが、血糖値を上昇させます。ですが、エリスリトールは、糖アルコールの中で例外的に体内に吸収はされますが、全く代謝されずにそのまま尿中に排泄されます。そのため、糖質の制限が必要な糖尿病患者にも使用されているのがエリスリトールなのです。

4.過剰摂取は肥満を引き起こす

いくら甘味料が安全でカロリーがゼロであるからといって、過剰に摂取することはおすすめしません。人工甘味料の過剰摂取は次のような弊害が起こることがわかっています。

4-1.インスリンの分泌が増えることで太る

糖質をとった際に血糖値を下げるホルモンをインスリンといいますが、インスリンは別名「太るホルモン」とも呼ばれ多量に分泌されることで太りやすくなります。人工甘味料の主成分は、アミノ酸であるフェニルアラニンとアスパラギン酸ですが、この2つの物質はインスリンの放出を促進する作用をもっていることが確認されています。インスリンが放出されることで太りやすくなるというわけです。

4-2.満腹信号が鈍感になり、食べすぎるため太る

人工甘味料の摂取はレプチンというホルモンも促進します。レプチンは脳に「満腹」を知らせる役割をもっていて、適度であれば脳はもう食べないようにと指令を出します。しかし、さらに過剰にレプチンが分泌されることで脳が混乱してしまい、食べないようにという指令を出さなくなります。結果食べすぎてしまい、太りやすくなります。

4-3.適正量の摂取を心がける

甘味料摂取には適正な量をとりましょう。今回紹介した8つの甘味料についてその基準値であるADIを表示します。ADIとは食品に用いられたある特定の物質について、生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量を、体重1kgあたりで示した値になります。

糖アルコールであるキシリトール、エリスリトールについては安全性が高いため、JECFAFAOWHOの食品添加物専門家共同委員会)において、許容摂取量に関しては「特定せず」としましたが、とり過ぎは人によってはお腹がゆるくなるが場合がありますので注意しましょう。

5.まとめ

甘味料商品は摂取目安を守れば糖質制限にとっても役立ちます。食べたい欲求を抑えるためにもぜひ活用してみてくださいね!ただし、取り過ぎには注意です!