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  • 2017/9/24

中性脂肪1000は大丈夫?検査ミスor病気の危険の可能性!

中性脂肪

中性脂肪の値が1000mg/dl超えでびっくり!定期的な健康診断の結果表には再検査の三文字が・・・。

基準値は149mg/dl以下ですから、検査数値の桁が違うので、「私の体はどうなってしまったの!」と嘆いていませんか。もしかしたらその結果は検査ミスかもしれません。正しいやり方で検査したのか再確認してみましょう。

また、本当に検査ミスで無いならば、それは病気になる一歩手前です。すぐに今日から出来る中性脂肪の下げる生活習慣改善を始めて、安心な毎日を手に入れましょう!

1.1000mg/dl超えは検査ミスの可能性!

健康診断の結果、中性脂肪が1000mg/dlを超えた時は、まずは検査を受ける前に正しい状態で検査を受けたかどうかを考えましょう。ご飯を食べた後、すぐに体重を量っても、1kgから2kgは変わります。ましてや中性脂肪は血液中の中性脂肪の量を測っているので、数時間前の出来事にも数値はかなり影響されます。1000mg/dl超えは、あなたの検査の受け方が間違っていて、検査ミスの可能性が高いのです。

2.検査を受ける為の押さえるべき5つのポイント!

2-1:脂っこい食事は控えましょう。

中性脂肪の検査前日には、脂っこい食事は控えた方が良いといわれています。中性脂肪の値は、食事の影響を受けやすく、揚げ物や焼き肉など脂質を多く含んだ食事を摂れば、翌日の中性脂肪値が高く出やすくなります。

2-2:アルコール類も要注意!

検査前日の飲酒も中性脂肪値に影響を与える可能性があります。アルコールが体内に入ると、肝臓にてアセトアルデヒドに分解されます。このアセトアルデヒドは、脂肪の分解を抑制するので、結果血液内の中性脂肪値が高くなるのです。

2-3:夕食は7時までには済ませましょう!

中性脂肪は、食後4~6時間で最大値になります。そのため、基本的には10時間の絶食が必要になります。遅すぎる夕食も検査結果に影響が出るかもしれません。正しい中性脂肪の値を測定するためは、翌日の健診時間が9時なら夕食の時間を7時にするなど、前日は夕食を早めに摂りましょう。

2-4:検査当日の朝食は抜きましたか!

中性脂肪の検査は空腹の状態で行います。よって当日は朝食を食べないで検査を受けます。中性脂肪は、食後4~6時間後にピークになるので、朝食を食べることで、正しい中性脂肪の値が測れなくなるためです。うっかり朝ごはんを食べてしまわないように、検査前日にメモ書きを残したり、あらかじめ家族に知らせておくなど、朝食抜きで検査を受けられるようにしましょう。

2-5:検査を受ける前の飲み物や内服薬はどうなのか!

前日の7時以降に食事は食べないように注意が必要ですが、水分の補給は出来ます。但し、中性脂肪の検査だけでなく、血糖値などその他の検査にも影響が出ないように、砂糖入りの甘い飲み物も控えてください。また、緑茶やコーヒーなどのカフェインの入った飲み物は利尿作用があるのでお薦めできません。夜7時以降~検査当日までは、水で喉を潤おしてください。

 

なお、薬を内服されている方は、降圧剤なら朝一番に、血糖を下げる薬は検査後食事を摂る直前に内服するように薦められます。内服についての詳しいことは、健康診断を受ける際に受付の方に相談してみてください。

3.1000mg/dl 超え!「命」の危険もあります。

健康診断を受け方が正しくしていて、再検査でも1000mg/dlの中性脂肪の値が出てしまうと、それはあなたの健康状態が「命」に関わるほど、悪くなっている可能性があります。中性脂肪はただの肥満状態を表しているのではありません。真剣に1000mg/dlの意味を学びましょう!

3-1:上腹部の胸骨の下に激痛!それは急性膵炎の危険性!

中性脂肪の値はTGで表記されています。血液検査で血中に溢れ出した中性脂肪の量を数値化し、その値が高いか低いかで健康指導をされます。基準値は「30~149」で、順に軽・中等度・高度になります。1000mg/dlを超えると、高度高中性脂肪血症と診断され、急性膵炎の危険性が高まります。すでに上腹部の胸骨の下に痛みを感じている方は要注意です。

 

値 mg/dl 判 定 対   策
29以下 低中性脂肪血症 原因となる病気の有無を調べる。
30~149 正 常  
150~299 軽度高中性脂肪血症 食事療法や運動療法を開始する。
300~749 中等度高中性脂肪血症 食事療法、運動療法を確実に実施し、
    他の危険因子あれば薬物療法を行う。
    500mg/dl以上の人は禁酒。
750以上 高度高中性脂肪血症 急性膵炎の危険性もあり、薬物療法を行う。

 

3-1-1:急性膵炎ってどんな病気?

膵臓が、自分の出す消化酵素で自分を溶かしてしまう病気です。 急激な炎症が起き、激痛から始まることが多いようです。重症急性膵炎の死亡率は9%と言われています。性別によって年代のピークが異なり、女性では70代、男性は50代にピークがやってきます。 男性は女性の2倍の発症頻度です。

3-1-2:急性肺炎の症状

ほぼすべての症例に、上腹部の胸骨の下に激痛を覚えます。 約半数の人が、「背中まで突き抜けるよう」な痛みを覚えます。嘔吐、頻脈も起こります。激痛のあと、数時間で発熱します。急に立ち上がったりするときに血圧が急に低下し、失神する人もいます。

3-1-3:どうして中性脂肪上昇が急性膵炎を引き起こすの?

血液中の中性脂肪が極端に高くなると、膵臓から膵液が大量に分泌されます。 膵液には脂肪、タンパク質、炭水化物を分解するアミラーゼ、リパーゼ、トリプシンなどの消化酵素を含んでいますので、酵素が膵臓そのものを消化してしまい、急激な炎症を起こすのです。 膵臓は胃のちょうど裏側にあり、分泌する膵液は、飲酒や食事をした数時間後に発症することが多い病気です。

3-2:中性脂肪の数値が高いと、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞にもなります!

中性脂肪の数値が高いと、間違いなく引き起こすのは動脈硬化と言われています。動脈硬化は、心臓から送り出された血液を運ぶ動脈が硬くなる疾患です。血管の内側の壁にコレステロールがたまって血管の内腔が狭くなり、同時に血管が硬くもろくなることで、血栓ができたり、血管が破れやすくなり、日本人の死亡原因の上位を占める、心筋梗塞や脳梗塞などの原因といわれています。

4.中性脂肪1000mg/dlを脱出する方法

中性脂肪が1000mg/dlを超えるということがどんなに怖いことか、これで理解していただけたでしょうか。中性脂肪が高いということは単純な肥満ではなく、あなたの「命」にも関わるシグナルなのです。ですが、1000mg/dlを超えたから悲観することもありません。きちんとした治療と健康習慣の見直しでその危機からは脱出できるのです。ここではその脱出する方法を学んでいきましょう。

1000mg/dl超えたら、まずは投薬治療が始まります。薬の種類は何種類かあり、3つの分類に大別できます。薬ですので、各々の効果は明確ですが、副作用もあります。

4-1:フィブラート系

フィブラート系の薬は肝臓で働き、主にトリグリセリド(中性脂肪)の合成を減らします。そのため直接的に血液中の中性脂肪濃度を低下させることが出来る薬です。さらに血液中の中性脂肪を分解する働きのあるリパーセという酵素の生成を促進するので、中性脂肪濃度の低下につながります。その他の効果としてはLDLコレステロールを減らしHDLコレステロールを増やす働きがあるので、動脈硬化を防止することも出来ます。

副作用はフィブラート系の多くは服用後に軽い胃部の不快感やミオパチー(筋痛)を発現します。またフィブラートは胆管中のコレステロールを上昇させることがあるため、胆石のリスクが増加することが認められています。筋肉痛、脱力、赤い尿などが出たらすぐに担当医に相談しましょう。

・主な薬剤名

アモトリール

ベザトール

トライコア

リポクリン

4-2:ニコチン酸誘導体

ニコチン酸(タバコのニコチンとは違います)は昔から中性脂肪を下げる効果があるとして知られています。そしてニコチン酸はそのままで薬として使用されるのではなく、ニコチン酸誘導体として中性脂肪に作用します。ニコチン酸誘導体は中性脂肪の分解を促進し遊離脂肪酸を多く作り出します。 遊離脂肪酸は各臓器に行き渡り細胞に吸収されてエネルギーとして消費されるので、中性脂肪のように蓄積されません。その結果中性脂肪を下げることが出来ます。さらにニコチン酸誘導体はLDLコレステロールの合成を抑制しHDLコレステロールの合成を促進させるので、中性脂肪とコレステロール両面からのアプローチに有効的です。

副作用で多いのが食欲不振や胃部不快感、嘔吐などの消火器症状です。また軽い副作用として顔面紅潮(ほてり)やかゆみなどがありますが特段気にするものではありません。妊娠時や痛風発作時には使用禁忌とされています。

・主な薬剤名

ニセリトロール

ニコモール

トコフェロールニコン酸エステル

4-3:EPA系

EPA(エイコサペンタエン酸)は中性脂肪に効果的な成分として注目を集めており、DHAやα-リノレン酸と並びオメガ-3系脂肪酸として有名です。 主に血液中のコレステロールを減らす働きがあるのですが、コレステロールと中性脂肪は密接に関わっているのでコレステロールを減らすことで相対的に中性脂肪を減らすことが出来ます。さらにEPAは血小板の凝固を抑制する働きがあるため、血管内で血栓が出来にくい環境を作るため動脈硬化をはじめとした心疾患に有効的です。DHAと一緒に摂取することでその効果をより高めることが出来るので、医師によっては同時にDHA薬を処方します。

副作用はもともと青魚や海藻などに多く含まれている自然由来の成分のため、ほとんどありません。そのため薬での治療でも安心して飲めるものなのですが、一つだけ過剰摂取により止血しづらくなるという弊害があります。これは血小板の凝固を抑制する効果によるものです。1日の摂取目安量は1g(1000mg)でありこれを過剰に超えなければ問題はありません。

・主な薬剤名

エパデールS

ロトリガ粒状カプセル(DHA配合)

5.薬物療法で数値が改善したら、次は生活習慣の改善を始めましょう!

中性脂肪の数値が薬物療法で下がってきて、150mg/dl~500mg/dlぐらいになると薬物療法も徐々に軽くなり、生活習慣の改善で数値の正常化を目指します。具体的には食事療法と運動療法です。食事療法と運動療法は9つの方法を紹介します。この中から、自分ができるものを最低でも食事療法は2つ・運動療法は1つを選び、始めてみましょう。

参照:健康診断で中性脂肪の数値が高い!中性脂肪を下げる9つの方法!

6.まとめ

中性脂肪が1000mg/dlと健康診断で言われた際の知識は理解していただけたでしょうか。冒頭にも述べましたが、多くの場合は健康診断を受ける姿勢が間違っており、異常値が出ることが多いです。但し、きちんと受けた場合で、1000mg/dl超えるとそれは「命」の危険がありますので、薬物療法と生活習慣の改善を受けてください。繰り返し言いますが、中性脂肪1000mg/dlは改善できます。後はあなたのやる気次第です。ご家族のためにも、是非、真面目に取り組む姿勢を始めましょう!