『マカ』という言葉を聞いたことがあるでしょうか。男性の栄養ドリンクや精力剤などに含まれる成分として、よく耳にします。しかし実は男性にだけでなく女性にもさまざまなうれしい効能が期待できるのです。例えば最近なんとなく身体の調子が良くない、その原因もよく分からず不調に悩んでいる女性に対して、その効果を発揮するかもしれません。なぜなら、不調の原因はホルモンバランスの乱れによるものである可能性が高く、マカは、そのホルモンバランスを整えてくれることが期待できます。
ここでは、そんなマカとは一体何なのか、どんな嬉しい効果があるのかをご紹介します。
目次
1 そもそもマカとは
マカはペルー原産のアブラナ科の植物で、標高4000m以上、年間平均気温7度以下というきびしい環境下で栽培されています。カブやダイコンの仲間で、円錐形(えんすいけい)の根を煮たり焼いたりして食べますが、乾燥させて、おかゆや、発酵飲料マカチーチャの原料にもします。
マカは生命力が強く、土地の養分を吸い取ってしまうので、驚くことに一度栽培した土地は数年間不毛になるといわれるほどです。
2 栄養価が高いマカ!その効果を紹介します
マカには様々な健康にいいとされる成分が沢山入っています。
具体的には以下のような成分です。
- ビタミンB1、B2、B6、B12、C、E
- ナイアシン
- カロチン
- 鉄、銅、亜鉛、リン
- カルシウム、マグネシウム、ナトリウム
- セレン、アルギニン、セリン
- リジン、ヒスチジン、トレオニン(必須アミノ酸)
- フェニルアラニン、バリン、メチオニン(必須アミノ酸)
- イソロイシン、ロイシン、トリプトファン(必須アミノ酸)
- グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン
- アラニン、チロシン
- プロリン、サルコシン、システイン
- ベンジルグルコシノレート
マカの根にはビタミンC(免疫力を高める)、銅(赤血球作りに不可欠)、カリウム(心臓の健康)、鉄(身体中に酸素を運ぶ)が含まれています。気分のバランスを保つ化学物質セロトニンとノルエピネフリンを生み出す鍵となり、脳内の神経細胞を保護するのに役立つビタミンB6も含んでいます。さらに、たくさんあるアミノ酸のうち、体内では十分な量を作り出せず、栄養分として摂取しなければならないアミノ酸である必須アミノ酸も含有しています。
また、骨を形成するカルシウムも摂ることができ、大さじ1杯あたりおよそ39ミリグラム含んでいます。
2-1 女性にうれしいホルモンバランスを整える効果もある
伝承薬としての印象が強いマカですが、現在ではグルコシノレートやステロール、アルカロイド、ポリフェノール、サポニンなど数多くの有用成分が含まれていることが実証されています。
その中でもいいとされる成分として「ベンジルグルコシノレート」があります。マカの薬効としてあげられる様々な作用は、このベンジルグルコシノレートの働きによるものと考えられています。マカに含まれる成分量はごく微量ですが、この特殊成分が体内に入ると非常に有効な働きをすることがわかっています。
2-2 自律神経のバランスを整える
日々ストレスを感じている方も多いかと思いますが、実はストレスがたまると自律神経のバランスに影響を及ぼします。自律神経のバランスが乱れると心にも体にも不調を来たしてしまいます。そうなる前に、たっぷりの休養と一緒にマカを摂取してみてはいかがでしょうか。マカには自律神経のバランスを整える効果が期待できます。また男性よりも自律神経のバランスが崩れやすいと言われている女性におすすめです。
3 マカのおすすめの食べ方
一般的に手に入るものは根茎をパウダーや顆粒など扱いやすく加工した製品が多くみられます。そのため、普段の生活の中でドリンクやごはんに入れてみてはいかがでしょうか。
また、マカは食べる時間帯も重要ですので、その時間帯も併せてご紹介します。
3-1 ドリンクに入れる
3-1-1 マカコーヒー・ココア
<材料>
- コーヒーもしくはココア 1杯分
- マカ粉末 ティースプーン1杯
<作り方>
あらかじめコーヒーもしくはココアとマカを混ぜ合わせてから、お湯を注げば出来上がり。(ドリップコーヒーなどの場合には、あらかじめカップにマカを入れておき、少量のお湯でマカを溶かしたところにコーヒーをドリップしながら注ぐことをおすすめします)
3-1-2 マカ入りスムージー
<材料>
- 小松菜 1束
- バナナ 1本
- りんご 1/2個
- キウイ 1個
- 水(牛乳もしくはヨーグルトでも可) 1カップ
- はちみつ 適量
- マカ粉末 小さじ1
<作り方>
- 小松菜とりんごは洗って、ざく切りする。バナナは皮をむいて、ミキサーにかけやすいように折っておく。
- ミキサーに1.と水、マカを入れて、滑らかになるまで攪拌する。
- はちみつを加えてから攪拌し、好みの甘さに調整する。
- カップに注いだら出来上がり。
3-2 料理に入れる
3-2-1 マカ・ドライカレー
<材料>
- 鶏ひき肉 300g
- 玉ねぎ 1個
- 人参 1本
- ピーマン 1個
- にんにく 1片
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 少々
- カレー粉 大さじ3
- トマトケチャップ 大さじ3
- 醤油 大さじ2
- マカ粉末 大さじ2
<作り方>
- 玉ねぎは皮をむいてみじん切りにする。人参は洗ってみじん切りにする。ピーマンは洗ってからワタと種を取り除いてからみじん切りする。にんにくは皮をむいてからみじん切りする。
- トマトケチャップとカレー粉、醤油、マカはあらかじめよく混ぜ合わせておく。
- フライパンにオリーブオイルとみじん切りのにんにくを入れて弱火にかける。
- にんにくが焦げないように炒め、にんにくの香りがたってきたら、玉ねぎを加える。
- 玉ねぎがしんなりして透明になってきたら、鶏ひき肉を加えてさらに炒める。
- 鶏ひき肉の色が変わってきたら、人参とピーマンのみじん切りを加えて炒める。
- 2.を加えて、全体に調味料が回るように混ぜながら、汁気がなくなるまで炒める。
- お皿にご飯を盛り付けて、7.を上からトッピングしたらできあがり。
※レシピでは煮込み不要な簡単なドライカレーをご紹介しましたが、通常通りルーを溶かして作ったカレーにマカを加えるだけでも大丈夫です。その際のマカの量は、味見をしながらおいしいと感じられる量に調整してください。
3-2-2 鶏から揚げ
<材料>
・鶏もも肉 1枚(200~300g)
・にんにく 1片
・生姜 1かけら
・醤油 大さじ2
・酒 大さじ1
・マカ粉末 小さじ1
・片栗粉(もしくは米粉) 適量
・なたね油(お好みの油で大丈夫) 適量
<作り方>
①鶏もも肉は水で洗い、水気を切ったら、食べやすい1口大の大きさに切る。
②にんにくと生姜はすりおろしておく。
③ビニール袋に②と醤油、酒、マカを入れてよく混ぜ合わせる。
④③に①を加えて、揉みながら漬け込む。全体に調味料がいきわたるように揉んだら
、約20分放置しておく。
⑤フライパンに1~2㎝のなたね油を流し込んで、火にかける。
⑥④の汁気を切った鶏もも肉に片栗粉をまぶす。
⑦⑤が温まったら、⑥を中火で中心まで火が通るように揚げ焼きする。
⑧⑦の鶏肉に火が通ったら、器に盛り付ければ出来上がり。
3-2-3 マカポテサラ
<材料>
・ジャガイモ 3個(約300g)
・枝豆 100g(さやは除いた実の部分)
・ゆで卵 1個
・マヨネーズ 大さじ3
・マカ粉末 小さじ½
・塩 少々
・粗びき胡椒 少々
<作り方>
①枝豆は熱湯に塩(分量外)を加えて茹でておき、さやから身を取り出して冷ましておく。(生の枝豆がない場合には冷凍枝豆を使用しても大丈夫です)
②ゆで卵を粗みじん切りにする。
③ジャガイモを洗い、皮をむき、一口大にカットする。
④鍋に水を入れて、ジャガイモを加えてから火にかけ、柔らかくなるまで茹でる。
⑤竹串がスッと刺さるくらい柔らかくなったら火からおろして、ざるで湯を切る。
⑥再度⑤を鍋に戻し、火にかけて水分を飛ばす。
⑦⑥の粗熱が取れたら、好みに合わせてフォークやマッシャーで粗くつぶす。
⑧ボウルの中にマヨネーズとマカ、塩を入れてよく混ぜ合わせておく。
⑨⑧に①②⑦を加えて、全体に味がつくように混ぜ合わせる。
⑩お皿に盛り付けて、粗びき胡椒を上からトッピングしたら出来上がり。
引用:HB CLUB
3-3 食べるのに最適な時間帯
朝食後にマカを摂取すると、長い時間、有効成分を持続させる働きがあると言われています。また、朝一番の空腹時にマカを摂取する場合、栄養の吸収率は高まるものの、胃の負担になる恐れがあります。そのため、上述したようなドリンクや料理に入れて摂取すると良いでしょう。
また、22時~2時の間はゴールデンタイムと言われていて、成長ホルモンの働きが最も活発になる時間帯です。この時間にマカを摂取すればより良い効果が期待できると言われています。
4 マカの過剰摂取は危険
これまで様々な良い効果を紹介してきましたので万能そうにみえるマカですが、副作用がでることはありえます。過剰摂取による副作用はもちろんのこと、マカそのものが体質に合わない人もいます。
特に気をつけたいのは女性ならではの副作用です。不妊対策として服用した結果、ホルモンバランスが変化して生理周期がずれたり、基礎体温が不安定になったり、下痢や下腹部の痛み、頭痛などの副作用が起きてるようです。とにかく、身体に異変を感じたらマカの摂取は中止して、不安であれば病院で相談するのがいいでしょう。
基本的にサプリメントなどの1日の摂取目安量を守っておけば、過剰摂取にはならないと考えていいでしょう。ちなみにマカの1日の摂取目安量は、成人男性で2,000mg~5,000mgと言われています。ただ、個人の体質にもよるので、あくまで目安として参考にして下さい。
5 まとめ
いかがでしたでしょうか。マカには、様々な健康効果が期待できる成分が沢山入っていて、活力の元であることがわかったかと思います。マカは活力だけでなく、そのほかにも、ホルモンの調整を助けたり、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
マカのおすすめの食べ方はドリンクや料理に入れて食べることです。さらに食べる時間帯は22時~2時の間にしましょう。この時間帯は成長ホルモンの働きが最も活発になる時間帯だからです。この時間にマカを摂取すればより良い効果が期待できます。
しかし過剰摂取には気を付けましょう。過剰摂取してしまうとホルモンバランスが変化して生理周期がずれたり、基礎体温が不安定になったり、下痢や下腹部の痛み、頭痛などの副作用が起きてるしまう恐れがあるからです。1日の摂取目安量目安量を守れば、副作用に悩まされるリスクは低くなりますので、用量を守って、毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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