昨今、糖質ゼロや糖類ゼロを謳った商品が数多く販売されてきています。糖類ゼロと糖質ゼロの違いに気づいている人はそう多くはないかもしれません。また違いはないと思っている人もいるかもしれません。しかし実は、そこには明確な違いが存在します。
ここでは、そんな「糖類ゼロ」はダイエット中にも、はたして食べてもいいのかどうか、その点にも触れながら、2つの違いについてご説明していきます。
目次
1、糖類ゼロの物は何がいいのか。結局どのような意味なのか。
糖類ゼロとは、ブドウ糖や果糖のような体に直接吸収されるものようなものが入っていないというものになります。では、糖類ゼロの商品は太らないのかというと実はそうでもありません。糖類が入っているものよりは太りにくいという程度です。
1-1 糖類ゼロとは
糖類ゼロとはその名の通り糖類がゼロのものをいいます。糖類とは難しい言葉でいうと単糖類や二糖類のことです。例えば上白糖やブドウ糖や果糖がこれにあたります。
わかりやすく言うと、糖類ゼロは、下記図の赤い部分だけがゼロという意味です。
糖類ゼロとは、上白糖やブドウ糖や果糖以外の糖分(オリゴ糖やでんぷんや人口甘味料)は入っていることになります。砂糖は不使用だがそのほかの糖は入っているといってもいいです。
商品としてよく見るのはチューハイやチョコレートなどでよく目にします。基本的に甘いものには糖が含まれていると考えてもいいかもしれません。
1-1-1 糖類ゼロ商品にはチューハイやチョコレートなどが多い
糖類ゼロという商品も栄養成分表示を見たらどの程度の糖が含まれているのかわかります。例えば、ロッテより販売されている「ZERO」というチョコレートですが、成分表示を見ると確かに糖質は3.9gと表記されていて、糖質は含まれています。そのほかチューハイにも糖類ゼロの商品があり、アサヒより販売されているアサヒもぎたてまるごと搾りシークァーサーなどもあり、こちらのほうも確かに糖質は0.5gが入っています。
やはり甘さが必要な商品には糖質が多少入った糖類ゼロ商品が多そうです。
「ZERO」 ロッテ 公式HPより
「アサヒもぎたてまるごと搾りシークァーサー」 アサヒHPより
1-2 必ずしも糖類ゼロはダメ!!というわけではない
糖類ゼロといっても上白糖やブドウ糖や果糖以外の糖分(オリゴ糖やでんぷんや人口甘味料)は入っていますが、糖類が入っているものよりは当然太りにくいです。
まず、糖類ゼロでもオリゴ糖だけが含まれている場合です。オリゴ糖は体に吸収されにくく、腸内環境を整えてくれたり、便秘の改善にもつながります。このように様々な健康効果をもたらしてくれます。むしろ積極的に食べたほうがいいものになります。
またトクホ商品ではおなじみの難消化デキストリンなどは多糖類に入ります。難消化デキストリンには2つの特性があり1つは食後の血糖上昇やインスリン分泌を穏やかにする作用、もう1つは食後中性脂肪の上昇を穏やかにする作用です。
このように糖類がゼロで、その他の糖が入っているからと言って必ずしも悪いというわけではありません。
商品を買う際には、きちんと栄養成分の表示を見て何が入っているのかを確認しましょう。
参考:
1-3 ちなみに糖質ゼロとは
糖質ゼロとは、その名の通り糖が入っていないことを意味します。上白糖やブドウ糖や果糖はもちろんのこと、人口甘味料やオリゴ糖などそのほかの糖もゼロだということです。
糖質ゼロの商品でよく目にするのは、やはりビールだと思います。ビールの場合は糖質がゼロだからと言って痩せるわけではないと思いますが、糖質が入っているビールよりは太りにくいはずです。
ちなみにビールで太るのはアルコールが原因として大きいと言われています。アルコールと糖質は太るための相乗効果を発揮します。そのため糖質ゼロのビールを単体で飲めば太りませんが、糖質を含む食べ物と一緒に糖質ゼロのビールを飲めば、相乗効果を発揮し太りますので注意が必要です。
1-3-1 糖質ゼロの商品にはビールが多い
糖質ゼロの商品にはビールが多く、たくさんの人がビールの糖質を気にしているようです。例えばアサヒから販売されているビールで「アサヒスタイルフリー<生>」や 「スタイルフリーパーフェクト」などがあります。ダイエット中にビールを飲みたくなったら「アサヒスタイルフリー<生>」や 「スタイルフリーパーフェクト」のようなものを飲みましょう。
アサヒスタイルフリー
スタイルフリーパーフェクト
アサヒ 公式HPより
1-4 糖質ゼロと比べると糖類ゼロのほうが太りやすい
結論からいうと糖質ゼロよりも糖類ゼロのほうが太ります。糖質ゼロと糖類ゼロの意味を考えるというまでもないことかもしれません。
より幅広くゼロにしている糖質ゼロよりも糖類ゼロのほうが太りやすいということです。中にはオリゴ糖や難消化デキストリンのようにいい効果を発揮するものもありますが、全体的にみると糖質ゼロのほうが太りにくいです。
特に注意なのが、ビールやチューハイを購入する際です。糖質ゼロのものを購入しましょう。理由は一つです。アルコールは糖質や糖類を体に蓄積するブースターだからです。そのため、糖質ゼロの商品にはビールなどが多いのかもしれません。
2、糖類ゼロ・糖質ゼロ表示の注意点
糖類ゼロ・糖質ゼロはあくまでも食品表示法の食品表示基準に則り表示されているということを忘れてはいけません。つまり基準があり、基準を満たしていれば糖質・糖類ゼロを名乗れるということです。
2-1 基準値以下であれば「ゼロ」を名乗れる
「0(ゼロ)と表示できる基準」 が定められている栄養成分等については、食 品 100g 当たり(一般に飲用に供する液状の食品では 100ml 当たり)、該当する栄養成分等の量が基準値未 満の場合には ゼロと表示することができます。100ml中0.5g未満であればゼロと名乗れるということです。
糖類ゼロの場合、人口甘味料やブドウ糖を入れることができ尚且つ0.5g未満の糖類も入っていることになります。その量は0.49gかもしれませんのでなんとも言えないところではあります。下記表は消費者庁のHPより一部抜粋加工したものです。参考にしてみてください。
ただ糖類ゼロにしろ糖質ゼロにしろ基準を満たした量の糖は入っていますので食べすぎ、飲みすぎには十分注意しましょう。
引用:消費者庁ホームページ
3 そのほか紛らわしい「低糖」「糖分ひかえめ」「オフ」などにも基準値がある
「低糖」や「糖分ひかえめ」や「糖質オフ」などは食品100g中(または飲料100ml中)に糖類が5g未満の場合はこれらの表記を使えます。つまり糖質ゼロや糖質ゼロよりは糖が入っていることになります。
一方で「無」、「ノン」、「レス」などは「糖類ゼロ」と同じように糖類が食品100g中0.5g未満の場合使うことができます。
つまり商品にもよるかもしれませんが、最も糖と摂取する量が少なくて済むものは糖質ゼロだということになります。
その他にも「砂糖不使用」というものもあります。これは、これまでのものと違い表示法の基準がありません。この表示は「砂糖を使用していない」ということのみを示します。砂糖以外の糖について法的に制限されるものではありませんし、原材料(果物や野菜など)に砂糖が含まれていても、「使用」ではないので、この表示を妨げるものではないとされています。また「甘さ控えめ」という表現も味覚を表すものですから、栄養表示法の基準の対象にはなりません。
4 まとめ
いかがでしたでしょうか。同じようなことでも実際には大きな違いがあることが分かったと思います。
もしダイエット中であれば糖質ゼロのものを積極的に買うようにしましょう。しかし、全くのゼロではないということも頭の片隅に置いておき、食べすぎには注意しましょう。
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