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  • 2018/2/16

【カロリーゼロのカラクリ】痩せるどころか、太りやすい体質を作り出す

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コンビニエンスストアーに並ぶ「カロリーゼロ」表示の商品をよく見かけませんか?「カロリーゼロ」の食品や飲料とは本当にカロリーがゼロなのでしょうか。実はカロリーはゼロではないことも多く、またカロリーをゼロとするための手法があるのです。ここでは、カロリーゼロのカラクリを紹介します。

1.カロリーゼロのカラクリ

1-1.ゼロ表示のカラクリ

消費者庁食品表示企画課によるガイドラインによれば、カロリー表示について、100gあるいは100mLにおけるカロリーが±5 キロカロリー以内であれば、ゼロキロカロリーとして表示することができます。例えば、500mLの飲料であれば、±25キロカロリー以内であれば、カロリーゼロと表示することができます。25カロリーと言えば、砂糖6g程度になります。つまり、500Lの飲料に砂糖6g入っていても、カロリーゼロと表示することができるのです。実は、ゼロカロリーだからと言って、カロリーがゼロということではないのですね。

食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン

「表示値と分析値の許容差は0(ゼロ)表示が認められるほど小さい場合、許容差の範囲を±20%より大きくし、0(ゼロ)表示可能な範囲内の許容差であれば良いことになっている。具体的には、100 g 当たり又は100 ml 当たり、熱量25 kcal、たんぱく質2.5 g、脂質2.5 g、炭水化物2.5 g、糖質2.5 g、ナトリウム25 mg 以下の低含量食品で、許容差の範囲が大きくなり、熱量±5 kcal、たんぱく質・脂質・炭水化物・糖質・糖類±0.5 g、ナトリウム・コレステロール±5 mg、飽和脂肪酸±0.1 gとなる。」

食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン(第1版 平成273月)より抜粋

2.ゼロカロリーでも甘い理由

2-1.甘味料が使用されている

ゼロ表示のカラクリはわかりました。砂糖を使えない中、どのようにして甘さを出しているのでしょうか。それは、合成甘味料や既存添加物を用いて甘さを出しているのです。下の表に甘味料を紹介します。ご覧の通り、砂糖の数百倍という甘さという甘味料がたくさんあるのです。例えば砂糖の200倍の甘さの甘味料であれば、使用量は砂糖の200分の1でよいことになります。数百倍という甘い甘味料を使うことで、食品や飲料のカロリーを抑えて、ゼロカロリー表示しているのです。これが、人工甘味料を使うことによるカロリーゼロのカラクリです。

甘味料の名称

特徴

合成甘味料

アスパルテーム

砂糖の100-200倍の甘さ

アセスルファムカリウム

砂糖の200倍の甘さ

スクラロース

砂糖の600倍の甘さ

既存添加物

ステビア

砂糖の300倍の甘さ

エリスリトール

砂糖の0.6-0.8倍の甘さ

ソルビトール

砂糖の0.6倍の甘さ

2-2.甘味料が脳と体に与える影響

ゼロ表示のカラクリと具体的には砂糖に変わる合成甘味料や既存添加物が使用されていることがわかりました。次に、脳や体もこの人工甘味料に惑わされ、困惑しているのです。そのカラクリについても紹介します。

2-2-1.脳が砂糖を欲する

1つ目に、人工甘味料を摂取すると、「甘い」という感覚から、脳は砂糖を摂ったと勘違いします。しかし、実際には砂糖を摂っているわけではありませんから、血糖値が上がりません。すると脳は「砂糖を摂ったのにエネルギーに変換できず、考える力が出ない」ので、脳は今まで以上に砂糖を欲するようになるようです。

2-2-2.体が砂糖を欲する

2つ目に、体でも同じ状況が起こります。すなわち、人工甘味料を摂取すると、「甘い」という感覚から、体も砂糖を摂ったと勘違いします。しかし、血糖値が上がりませんから、体は「砂糖を摂ったのにエネルギーに変換できず、力が出ない」と大慌て。甘さを感じたとしても、体も今まで以上に砂糖を欲するようになるようです。

脳も体も困惑し、どういうことなのかわからなくなります。力も出ないため、これまで以上に食欲が増進されるのです。さらに怖いのは次の段階です。

2-2-3.インスリンの分泌機能が衰える

3つ目に、困惑し続けた脳と体は、「甘いものを摂っても血糖値が上がらないので、甘いものを摂ったからといって必ずしも血糖値が上がるわけではない」と気が付きます。すると「これまでは血糖値を下げるためにインスリンを分泌してきたけれど、もう、インスリンを出す必要はないや」と判断するようになり、インスリンを出す機能が衰えます。

※インスリンによって、血管にあるブドウ糖は細胞内に取り込まれます。それによってブドウ糖はエネルギーとして消費されます。

2-2-4.太りやすい体質に

インスリンを出す機能が衰えた結果、実際にはエネルギーとなる砂糖が体の中に入ってきてもインスリンが分泌しにくくなり、血糖値が高くなり、そのエネルギーは使われることなく、身体に脂肪として蓄積されてしまうのです。そう、痩せたいと思ってカロリーは低いものを摂ってきたつもりが、実は太りやすい体質になってしまうということです。

これらのことは、サイエンスにおいて世界的に最も威厳のあるネイチャーに論文として掲載されましたから、その報告の衝撃も大きなものでした。

引用論文 Sugar substitutes linked to obesity

2-3.糖尿病にもなりやすい体に

甘味料の摂りすぎが、腸内細菌に変化を与え、その結果、糖尿病になりやすいということまで最近は報告されています。しかも、こちらもネイチャーやサイエンスという素晴らしい雑誌の論文で報告されています。

引用論文 Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota

引用論文 Artificial sweeteners may contribute to diabetes, controversial study find

3.カロリーゼロなら安心と言うわけではない

カロリーゼロのカラクリを見てきました。その中でお気づきの方も多いと思いますが、カロリーゼロは危険性ゼロというわけではないのです。カロリーゼロは手放しで安全だ、ということはないようです。

3-1.カロリーゼロと甘味料

カロリーゼロの商品には必ずと言っていいほど甘味料が入っています。カロリーゼロと甘味料は切っても切り離せません。さて、甘味料が入っている商品と言えば、お菓子、カップ麺、清涼飲料水の多くには入っています。ヨーグルトやふりかけ、さらには調味料などにも入っています。現在の日本に住んでいる限り甘味料を口に入れずに生きていくことはできないでしょう。

3-2.甘味料がヒトの脳と体に与える危険性

甘味料がヒトの脳と体に与える影響については、前述した通りです。脳と体の機能は、さまざまなシグナルによって、応答します。なにかが目の前に飛んで来たら目をつむる、熱いものに触れたら手を引く、同じように、甘いものを食べたら脳も体もエネルギーが入ってきたことを喜びます。太古の昔からの脳と体の反応です。そこに突然、エネルギーにもならない甘いものが登場し、毎日のように口に入るようになりました。脳と体はであったことのない状況に戸惑っているのが現状だと考えられます。そんな甘味料を取り続けると、脳も体も初めは騙されてしまいますが、ついには、騙されないすべを覚え、最終的には、インスリンの分泌にまで影響を与えてしまうということです。

3-3.カロリーゼロの安全性

カロリーゼロの食品は、安全か安全ではないか?考える点はいくつもあります。それは甘味料だけの問題ではないからです。しかし、一般的にカロリーゼロを謳う商品には、甘味料が含まれており、問題点の焦点は甘味料の安全性について議論されます。ここでも、甘味料の安全性について考えてみます。

3-3-1.“直ちに影響はない”

何か問題が起きた時に当事者が良く口にする言葉、“直ちに影響はない”。甘味料の安全性についても、残念ながら、この言葉がすべてでしょう。甘味料が含まれる個々の商品について、個々に含まれる程度の量であれば安全だと言っていいと考えます。それぞれに含まれる甘味料はごくわずかで、安全性に問題があるレベルではないからです。

3-3-2. “その先は分からない”

問題は、それらを継続して食べた時に、どのような危険性があるのか、ということです。“直ちに影響はない”の裏の言葉、“その先は分からない”といったところでしょうか。現在のところ、継続的に摂取しても安全なレベルでの商品設計がされているということですが、本当の安全性については歴史が証明するまでもう少し時間を要するでしょう。私たちにできることは、カロリーゼロに踊らされて、毎日毎日、カロリーゼロの商品ばかりを買いあさらないことではないでしょうか。わからないものは、極力取らないほうが安全といえるでしょう。

4.カロリーゼロへの期待の裏切り

カロリーゼロを手に取る理由は何でしょうか?期待することは、カロリーを取らずにおいしいものを食べて、太らない、ということではないでしょうか。そう、カロリーがないのだから太りようがない、という机上の理論です。

4-1.カロリーゼロでは太らない

たしかに、カロリーゼロでは太りようがありません。この短いストーリーの中ではカロリーゼロは期待に応えてくれていると言えます。

4-2.カロリーゼロが太りやすい体を作り出す

ところが、脳と体がこれまでの歴史で経験したことのない裏切りにあい、脳と体は生物として生き延びるために脳と体の応答に変化を加えます。それは前述した通りのインスリンを出さなくなる、ということです。インスリンが出なくなった結果、カロリーゼロではない、カロリーのあるものを食べたり飲んだりしたときに、取り込まれたカロリーはエネルギーに変換されにくくなり、脂肪として体内に蓄積することになります。カロリーゼロへの期待が裏切られた瞬間です。「太りたくない」がためのカロリーゼロは、継続して取ることで、「太りやすい体」を作りあげてしまうのです。これこそ、「カロリーゼロをとっているのに太る」原因のカラクリと言えるでしょう。

5.カロリーゼロとの付き合い方

詰まるの所、カロリーゼロ商品に頼って痩せるという考えはやめた方がいいということです。カロリーゼロでは太りませんが、カロリーゼロ商品に含まれる甘味料に対する、脳と体の応答が変わることにより、太りやすい体質になってしまうのです。カロリーゼロをとっているのに、なぜ太るのか?そのカラクリをしっかりと認識し、「痩せるために」という期待でカロリーゼロを手にすることはやめましょう。過度な期待はせず、おいしいから、今日はちょっと食べすぎたから、と言ったようなレベルで口にしましょう。ただし、毎日カロリーゼロの清涼飲料水を飲むのはやめましょう。脳と体が混乱しない日を作ることが大切なのではないでしょうか。

6.まとめ

カロリーゼロ商品は、カロリーはありませんから太ることもありません。しかしそれは短期的な話であり、継続的にカロリーゼロ商品を取り、甘味料を毎日とっていると、脳と体が混乱してしまい、太りやすい体になってしまうのです。カロリーゼロ商品に隠されたカラクリを知り、過度な期待から過度な摂取をやめましょう。