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  • 2017/10/24

脂肪と脂質の違いって何?わかりにくい違いを大紹介!

メタボ

脂肪と脂質、皆さんはこの違いについてわかりますでしょうか。なんとなく、同じようなものじゃないの?と考えている人も少なくないでしょう。実際にその認識は間違いではありません。あるときには脂肪と脂質は同一として捉えることもありますし、脂肪と脂質は別々であるとすることもあります。

今回はそんな関係が深い、脂肪と脂質についてご紹介いたします。

 1.脂肪とは

健康や美容面でも「脂肪」という名前が出ていますが、そもそも脂肪とはなんでしょうか。

人間の体内に存在する脂肪でもっとも身近な脂肪が中性脂肪です。健康診断などでこの言葉を聴いたことがある人は少なくないでしょう。この中性脂肪が体に蓄えられると、皮下脂肪や内臓脂肪と呼ばれるようになります。この体内の脂肪の割合を体脂肪率と言うことはご存知でしょう。

1-1.中性脂肪

中性脂肪は脂肪細胞の中に蓄えられているエネルギー源であり、「トリグリセリド」といいます。中性脂肪はアルカリ性でも酸性でもなく、その中間の性質をもっているために「中性脂肪」と呼ばれています。血液検査などで「中性脂肪が高い」と言われた場合は、血液中にこの中性脂肪の量が増えすぎているという意味であり、肝臓で中性脂肪が増えすぎた状態を「脂肪肝」といいます。

1-2.体脂肪

「体脂肪」とは体内にあるすべての脂肪をさす言葉でこの体脂肪の体の割合を体脂肪率ということは先ほども説明しました。体脂肪自体は体全体の脂肪なので特定の部位の脂肪を指していませんが、体脂肪は「皮下脂肪」「内臓脂肪」分類されています。

 

出展:東海大学医学部付属病院 画像検査センター , 内臓脂肪測定

1-3.皮下脂肪

皮下脂肪はその名の通り皮膚のすぐ下についている脂肪で、指でつまんだ時につかめるのが皮下脂肪といえます。ダイエットなどを考えている人がイメージする脂肪とはこの皮下脂肪が多いかと思います。皮下脂肪の特徴として下記のようなものがあります。

  • 見た目に現れやすい
  • 男性よりも女性のほうが増えやすい
  • 蓄積しにくく落ちにくい

1-4.内臓脂肪

内臓脂肪は一般的に腸を覆っている「腸間膜」という薄い膜の周りについています。腸間膜にはもともと脂肪などついていませんが、食べ過ぎて中性脂肪が使いきれない場合は、小腸から近いこの腸間膜に内臓脂肪として蓄えられてしまいます。

内臓脂肪はエネルギーが余った際にたまりやすいのですが、逆にエネルギーが不足した場合に使われやすいという特徴もあります。「メタボリックシンドローム」という言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、この原因を作っているのは実はこの内臓脂肪の過剰な蓄積なのです。

なお内臓脂肪は下記のような特徴があります。

  • 見た目に現れにくい
  • 生活習慣病の原因となる
  • 女性より男性の方が増えやすい
  • エネルギーとして貯めやすく使われやすい

2.脂質とは

脂質と聞くと字のとおり油を想像する方も少なくないでしょう。そのため太る原因や、体に悪いものというイメージがあると思います。そのイメージのとおり脂質をとり取りすぎると体によくはありません。しかし、私たちの体にとって脂質は重要な栄養になります。

脂質は科学的なものと栄養学的なもので分けられていますが、ここでは栄養学的な内容としてご説明します。

2-1.脂質の働き

脂質は人の体の中で細胞膜を構成したり、体の中でさまざまな役割を行っているホルモンの材料、身体を動かすエネルギーのもととなります。他にも、脂溶性ビタミン(ビタミンA,D,E,K)の吸収を助ける、体温を保つ、皮膚を保護する、血圧や筋肉をコントロールするなどの働きがあります。

このように脂質は人の体にとって重要な栄養素です。脂質を減らしてしまうと、このような身体にとっての重要なはたらきが失われてしまうことがあるので、適度に摂取することが必要になります

脂質は食材などによって種類があり、以下の種類があります。

  • 飽和脂肪酸
  • 不飽和脂肪酸
  • トランス脂肪酸
  • コレステロール
  • リン脂質

2-1-1.飽和脂肪酸

とりすぎると悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪を増やすといわれ、さらに世界保健機関による2016年のレビューでは、飽和脂肪酸の過剰な摂取は心血管疾患のリスクを高めると発表されています

肉、牛乳、バター、卵黄、チョコレート、ココアバター、ココナッツ、パーム油などに多く含まれています。

2-1-2.不飽和脂肪酸

飽和脂肪酸と異なり、不飽和脂肪酸には人体に必要な必須脂肪酸が含まれており、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分かれています。

・一価不飽和脂肪酸

代表的なものとしてオレイン酸などがあり、オリーブオイルに多く含まれています。その効果として善玉(HDL)コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らすなど、心疾患のリスクを減らすはたらきがあります。

・多価不飽和脂肪酸

代表的なものとしてアルファリノレン酸・DHAEPA・リノール酸などがあります。青魚や豆製品にこれらが多く含まれています。一価不飽和脂肪酸と同様に心疾患のリスクを減らすといわれていますが、青魚に含まれるDHAなどの脂肪酸は特にその効果が強いといわれています。

また、多価不飽和脂肪酸のうちn-3系脂肪酸(アルファリノレン酸・DHAEPAなど)とn-6系脂肪酸(リノール酸など)の2系統は人間の体内で合成することができない必須脂肪酸であるため、食品からの摂取が必要となります。n-3系脂肪酸は青魚から、n-6系脂肪酸は大豆油から摂取することが出来ます。

2-1-3.トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は天然の動植物の脂肪中に少量存在しますが。マーガリンなどの水素を付加して硬化した部分硬化油を製造する過程で多く生成される脂質です。

2003年に世界保健機関(WHO)/国際連合食糧農業機関(FAO)の合同専門委員会からLDLコレステロールを増加させ心血管疾患のリスクを高めるといわれ、11%未満に控えるとの勧告が発表されました。

その影響からか一部の国は法的な含有量の表示義務化、含有量の上限制限を設けています。

このトランス脂肪酸は、水素添加によって製造されるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物など多く含まれています。

2-1-4.コレステロール

コレステロールと聞くと悪いもののように感じるかもしれませんが、細胞膜や各種ホルモン、胆汁酸を作る材料となり、重要な脂質になります。多すぎると血液中のコレステロールが多いと心疾患のリスクを高めてしまいます。

このコレステロールは23割は体外から取り入れられ、78割は糖や脂肪を使って肝臓などで合成され、必要な量を体内で調整しています。

コレステロールは卵黄やマヨネーズ、レバーなどに多く含まれています。

2-1-5.リン脂質

細胞膜を構成する主な成分で、リン脂質が不足すると細胞膜の正常なはたらきを維持できなくなったり、血液中にコレステロールが溜まるなど、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病に罹患するリスクが高まります。

リン脂質に含まれるレシチンといわれる物質が現在ではリン脂質の総称となっています。このレシチンは、卵黄から取れる「卵黄レシチン」、大豆から取れる「大豆レシチン」と取れるものによって名称が決まっています。卵黄レシチンはコレステロールを含んでいますが、大豆レシチンはコレステロールを含まないため、コレステロールが気になる場合は豆腐などの大豆製品から摂るとよいでしょう。

3.脂肪と脂質

Wikipediaの脂肪の項目によると「脂肪は、動植物に含まれる栄養素の一つ。日本の栄養学では一般に脂質(ししつ)と呼ぶ。また脂肪、脂質、油、脂(あぶら)といった用語は、各々うまく定義されずに使われていることがある。」とこのように、脂肪と脂質は同一のものとして扱われることがありますし、脂肪という言葉だけでも様々なものをさします。

実際に脂肪の中でも常温で液体の油脂は油を言いますが、固体は脂肪と呼ぶこともありますし。食品中の脂肪と言う時には、脂質を指して個体と液体の両方の意味となることがあります。また、体の脂肪を言うときには体に蓄えられた中性脂肪である皮下脂肪や内臓脂肪をさしており、場合によっては様々なものをさす言葉になっています。

定義しないと様々なことが言えてしまうので、栄養学からその違いを説明すると

脂肪とは、エネルギー源となる脂質といえます。また一般的には先にあったように脂肪は皮下脂肪や内臓脂肪の中性脂肪を指します。有機栄養素のうち糖質(炭水化物)、たんぱく質、脂肪は、多くの生物種で栄養素であり、「三大栄養素」とも呼ばれています。

これに対して脂質とは生体の構成成分の一つで、この中に中性脂肪やコレステロールが含まれています。先に説明したように脂質はエネルギー源となったり、細胞膜や血液の成分となったり、ホルモンとなるなどの働きがあります

つまり、脂質は脂肪というくくりの中の栄養素を細分化したものといえます。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。脂肪について脂質について、そしてその脂肪と脂質の違いや関係性についてご理解いただけましたでしょうか。説明したように違いはあるのですが、脂質と脂肪はほとんど同一のものさすときがあります。その違いは様々な要素によって違うのですが脂質は脂肪の一種であると覚えておきましょう。